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【埼玉】

「暑い街」熊谷 5回目の日本一 熱中症対策コンテスト・行政部門

「熱中症予防声かけプロジェクトひと涼みアワード2017」でトップランナー賞に輝いた熊谷市(行政部門)と大塚製薬(企業部門)の関係者ら=東京都渋谷区で(熊谷市提供)

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 国内屈指の暑い街として知られる熊谷市が、熱中症対策のコンテストで、またも日本一に輝いた。市単独の取り組みだけではなく、企業や飲食店、大学などとの連携を軸に幅広い施策メニューを展開したことが評価された。 (花井勝規)

 環境省や企業、地方自治体などで組織する熱中症予防声かけプロジェクトの「ひと涼みアワード2017」で、応募した六百五十五団体の頂点に立つトップランナー賞(行政部門)を受賞した。今年で六回目のアワードで、同賞の受賞は通算五回目。

 熊谷市が熱中症対策に本腰を入れるきっかけは二〇〇七年、当時の国内最高気温四〇・九度が同市と岐阜県多治見市で観測されたこと。一三年に高知県四万十市に記録を塗り替えられるまで「日本で一番暑い街」と呼ばれた。

 「暑い街=住みにくい」というマイナスイメージを乗り越えようと、市役所各部の若手職員ら約十人で作る「暑さ対策プロジェクトチーム」を中心に、夏季の取り組みメニューの知恵を出してきた。

 今夏に実施した主な取り組みは約二十五事業。JR熊谷、籠原両駅の階段を使った「涼しさ体感アート」、市内の公共施設や店舗二百二十カ所を冷房の効いた涼み処として利用してもらう「クールシェアくまがや」などはもはや定番事業。

 新規事業では、昨年までの中学生向け熱中症予防教室をバージョンアップした「中学生暑さ対策サポーター事業」が目を引いた。熱中症予防法を学ぶだけでなく、教わったことを生かして地域の行事でチラシを配ってもらうなど中学生を啓発活動の担い手に育てる仕掛けだった。

 立正大学地球環境科学部との連携で始めた「暑さ対策研究日本一支援事業」では、市内二十五カ所に気象観測装置を設置。市内を細分化した気象データを蓄積し、熱中症による救急搬送データなどと組み合わせることで新しい熱中症発症予測システムの構築を目指す初の取り組みだ。

 夏季商品と絡めた民間企業との連携事業も目立った。麦茶飲料「健康ミネラルむぎ茶」熊谷限定パッケージの販売(伊藤園)、清涼感の強い入浴剤でクールダウン浴の提案(花王)、アイス抹茶の提供でこまめな水分補給の提案(ネスレ日本)など五社を数えた。

 市の暑さ対策の取りまとめ役である茂木利之政策調査課長は「行政主体の施策には限界があるが、企業や大学との連携は熱中症予防の啓発に効果的だった。今回の受賞を励みに、来年以降も市民への浸透に重点を置いて進めたい」と抱負を語った。

 

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