東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 埼玉 > 記事一覧 > 11月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【埼玉】

新座市職員+プロボクサー 日本ランカーに初挑戦

初めて日本ランカーに挑戦する、新座市職員でプロボクサーの渡辺宏さん=新座市役所で

写真

 公務員ボクサーが日本ランカーに初挑戦−。新座市職員でプロボクサーの渡辺宏さん(36)が十二月一日、東京都文京区の後楽園ホールで行われる日本フェザー級14位の臼井欽士郎さん(37)との八回戦に挑む。市にちなんだ「新座宏」のリングネームで闘い続ける渡辺さんは、「今回はすごい恐怖心がある。いいパンチが当たった時のイメージを持ちながらリングへ上がりたい」と自らを奮い立たせている。(加藤木信夫)

 二十一日の勤務終了後、市役所で取材に応じた渡辺さんの右目下は、前日の激しいスパーリングの影響で赤黒く充血していた。

 「臼井さんと同タイプの相手を求めて練習している。他のジムへ出稽古に行くこともある」

 臼井さんは、七月の東洋太平洋タイトルマッチで王者と一戦を交えた猛者。身長は一七三センチの渡辺さんより九センチ低いが、「踏み込みが速くテクニックもある。リーチ差の優位性はないと思う」と分析する。

 渡辺さんの調整の進み具合は−。「今回は約十キロ減量する必要がある。(二十一日時点で)残り三・五キロ。食生活で一・五キロ、水分で二キロ…」。「余裕を持って減量できている」と言う半面、「大変ですけどね」と本音も漏れた。

 渡辺さんは芝浦工大大学院時代にプロデビューしたが、直前に父親が他界。家族のことを考えて引退し、民間企業を経て市職員になった。地方公務員法で兼業は禁じられているが、市長の許可を得て二〇一五年にプロ再デビュー。昨年は東日本新人王決勝戦まで勝ち上がり、僅差の判定負けを喫するところまで力量を高めてきた。

 市役所では危機管理課に勤務し、防災や災害時の対応などを担当。市民の自主防災会などで、「ボクシングをやっている方ですね」と話し掛けられる機会も増えているという。

 プロボクシングには「三十七歳定年制」があり、渡辺さんは来年八月の誕生日が来ると対象者になる。「役所勤務とボクシング。二つの人生を歩ませてもらったことに感謝し、ボクシング人生を悔いのないものにするため、今回はがむしゃらに行く」と意気込む。

 ちなみに三十七歳定年制は、対戦相手である臼井さんのようなランカーには適用されない。渡辺さんが臼井さんに勝つと、「初のランカーになれる」といい、現役続行の可能性も開けてくる。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報