東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 埼玉 > 記事一覧 > 12月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【埼玉】

秩父夜祭に響け お囃子 3日、障害者だけのクラブも参加

本番に向け稽古に余念がない「山叶本舗太鼓クラブ」のメンバー=秩父市で

写真

 三日に開催される秩父夜祭の大祭に、障害者だけの太鼓連が出演する。今年で三回目となる「山叶(やまかのう)本舗太鼓クラブ」(秩父市久那)のメンバーだ。ふだんは梅干しや切り干し大根などをつくる職場の仲間たち。手にばちを持ち替えて、夜空の下の大舞台で秩父屋台囃子(やたいばやし)を響かせる。 (出来田敬司)

 ドンドコ、ドンドコー。秩父市郊外にある「NPO法人障がい者自立支援 自立工房山叶本舗」の一室。大太鼓に小太鼓、かねに笛。九人の奏者たちが真剣な面持ちで軽快なリズムを刻む。夜祭まで一週間を切り、NPO代表の浅賀碩子(ひろこ)さん(74)は「演奏がぴったりと合うようになった」と笑みを浮かべる。

 太鼓クラブは、このNPOに所属する男性九人からなる。いずれも小鹿野町や横瀬町など秩父地域の二十〜四十代。精神や身体に障害がある人もいるが、多くが知的障害者。指導者はおらず、録音を聞いたり他の町会の演奏に耳を傾けたりして、お互いに支え合いながら技を磨いている。

 太鼓クラブのメンバーは日頃はNPOで食品づくりの作業に携わっている。梅園の梅を収穫し、洗った後に天日干し。パック詰めまで手掛ける。このほか、干し柿や干し芋、大根の甘酢漬けなども。

 作業所に小太鼓があったこともあり、二〇〇四年の開設当初からお囃子を楽しんでいたという。

 これまで障害者スポーツ大会の開会イベントや人権フェスティバルなどで演奏してきた。二〇一五年の秩父夜祭で初めて出演する機会を得た。メイン会場となる秩父公園の桟敷席に向けてお囃子を披露。「退場する時にお客さんがずっと手を振ってくれたのが印象的だった」(浅賀さん)という。

 小太鼓を受け持つ児玉正義さん(28)は「本番はほかのメンバーの太鼓に注意しながらも、無心になって演奏したい」と意気込む。笛の豊田広行さん(31)は「ここまで吹けるようになるのに五年ぐらいかかった。皆で呼吸を合わせられるといいな」と期待を込めた。

 太鼓クラブの出演は午後五時ごろから。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報