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【埼玉】

「MICE施設」誘致を断念 「民設民営 収益性に課題」

 さいたま市は、大宮駅西口の市営桜木駐車場の用地にホテルや多目的ホール、大小の会議室を備えた「MICE施設」を誘致する計画について、「民設民営では収益性に課題があり、誘致は困難」として事実上断念することを決めた。市の国際観光都市戦略の目玉事業だったが、見直しを迫られることになる。 (井上峻輔)

 MICEは国際会議や展示会などビジネスイベントの総称。市はより多くのMICEを市内で開いてもらおうと、二〇一四年に国際観光都市戦略「さいたMICE」を策定し、「国際シティホテルの誘致とコンベンション施設整備」を掲げていた。

 昨年五月に、誘致場所を桜木駐車場用地二・二ヘクタールとし、二〇年の東京五輪までの開業を目指す計画を決定。展示会などに使える約三千平方メートルの多目的ホールや大小十三の会議室、ホテルの客室は二百室を想定した。

 しかし、昨秋に複数の企業に意見を聞いたところ「市の財政支援があっても事業の成立は見込めない」「駅からの歩行者用デッキの整備や歩道の拡幅など周辺環境の整備が必要」などの厳しい意見が続出。市は当初に予定していた昨年度中の契約相手の決定を断念せざるを得なかった。

 市はあらためて今後五十年間の収支を試算した。多目的ホールと会議室分の整備費と借地料を市が全額支援したとしても、五十年間で約八十億円の収入不足になると判明。周辺環境の整備にも十億〜二十億円超の費用が見込まれ、整備期間も五〜十年かかることが分かった。

 清水勇人市長は十三日の定例会見で「スケジュール的に難しいことと民間業者が行うには採算性が厳しいため、見直さざるを得ない」と説明。一方で「市内の宿泊施設やMICE施設は足りていない」と強調し、「東日本の対流拠点にふさわしい機能をどこにどう整備するかを、スピード感を意識しながらもう一度総合的に考える」と述べた。

 

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