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【埼玉】

「保己一が失明後の人生の支え」 本庄で塙保己一賞授賞式

指田忠司さん(前列左から2人目)ら3人の個人、1団体が表彰された「第11回塙保己一賞」=本庄市の児玉文化会館で

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 江戸時代の盲目の国学者塙保己一(はなわほきいち)にちなみ、障害がありながら不屈の努力を続け、活躍している個人や団体を顕彰する「第十一回塙保己一賞」の表彰式が十六日、本庄市内で開かれた。

 大賞には、障害者職業総合センター特別研究員で日本盲人福祉委員会常務理事を務める指田忠司さん(64)が、奨励賞には生田流箏・三弦演奏家の沢村祐司さん(36)とパラリンピック競泳選手(東京ガス所属)の木村敬一さん(27)が、貢献賞に「視覚障がい者のための手でみる博物館」(盛岡市)がそれぞれ選ばれた。

 「私は事故で失明し、何回かの手術の後、光が戻らないことが分かった時、絶望感に襲われました」。受賞者あいさつでそう語り始めた指田さんは「視力は終わってしまったが、まだ命はある。見えなくても立派に生きた先達がいる。ヘレン・ケラーしかり、塙保己一しかりと思い直した」。

 川越高校時代に失明した指田さんは、東京教育大学付属盲学校を経て、早大法学部に進学した。

 「保己一が失明後の人生の支えだった」と語る指田さんは「これからも視覚障害者として与えられた人生をしっかり生き、同じ障害のある人々のために役立ちたいと思いを新たにしています」と結び、会場を埋めた約六百人から大きな拍手が送られた。

 上田清司知事は「保己一の偉業を今日に生かし、共生社会を作るために伝えていきたい」とあいさつ。本庄市民による保己一の群読劇公演を例に挙げ、「こうした取り組みが県内や全国に広がることを期待したい」と述べた。 (花井勝規)

 

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