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【埼玉】

災害ボランティア連携強化 県がネットワーク化推進

災害発生後の被災者に必要な支援を話し合うメンバーたち=さいたま市浦和区で

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 大規模災害時のボランティア団体や社会福祉協議会の迅速な連携のため、県が各団体をつなぐネットワーク化を進めている。団体同士が日ごろから顔の見える関係を築くことで、円滑な情報共有や相互補完につなげる狙いだ。 (井上峻輔)

 県や県警が大規模地震を想定した図上訓練を実施した十一日。県危機管理防災センターの別の一室では、ボランティア向けのもう一つの図上訓練が行われていた。県の呼び掛けで初めて開かれ、県内のボランティア団体や社会福祉協議会から約七十人が参加。グループに分かれ、大規模地震後に被災者に必要なものの優先順位や、自分たちに何ができるかの意見を出し合っていく。

 「まずは水や食料」「時間がたつと経済的な不安が出るのでは」−。訓練と言うものの、内容はワークショップ。県危機管理課の村松裕さんは「ボランティア団体や社会福祉協議会は意外に互いの活動を知らない。今日は互いを知る一歩」と語る。

 災害時に支援の偏りや漏れを防ぐには、団体間の情報共有や調整が必要だ。県はこの日のような訓練を通じてネットワーク化を進め、災害時に備えようとしている。

 きっかけは二〇一六年の熊本地震だった。現地では支援団体が官・民の枠を超えて意見を交わす「火の国会議」が毎日開かれ、調整を続けたという。県内でも同様の取り組みが求められるが、人口が多いこともあって容易ではなく、事前の関係作りが欠かせない。

 この日の訓練に参加したSL災害ボランティアネットワーク・埼玉の若笠純一代表(64)は「いざというときに顔が分かる関係だと話が通じやすい。行政と近い社会福祉協議会と一緒にやるのも有意義だ」。川越市社会福祉協議会の小川和広さん(48)も「平時からのつながりがあるからSOSが出せる。各地の災害現場で活動してきた人の経験を聞けるのも良い」と語る。

 県は、将来的にネットワークが組織化し、行政と合同で訓練をすることにも期待する。村松さんは「行政にできることとボランティア団体にできることがそれぞれあるので、うまく組み合わせられれば」と話す。

 

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