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【埼玉】

授業で親しむ地元の技 「秩父吉田の龍勢」

木づちで火薬に似せた粉を押し固める児童たち

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 トン、トン、トン−。十九日、秩父市立吉田小学校の体育館。児童たちが木づちを振り下ろし、木筒の中に火薬を模した粉を詰めていく。「木づちは真っすぐに振り下ろしてね」。吉田龍勢保存会常任理事の堀口理則(みちのり)さん(54)がアドバイスする。

 吉田小三年の児童たちは「総合的な学習の時間」で、龍勢を発射するまでの一連の流れを模擬体験する。龍勢から放たれる落下傘をつくったり、発射の際にうたう口上を練習したり。授業は十月から翌年二月にかけて十三回に及ぶ。十回目となる今回は火薬を調合し、木筒に詰める作業を体験した。

 最終回は保護者や近くの幼稚園、保育園の園児も招いての発表会だ。児童らは口上を述べ、飛び出す龍勢の煙を綿で表現する。ゴムやたこ糸を引っ張って落下傘や唐傘を放出。授業では七つの班が流派をつくり、大人さながらに独自性を競う。半年に及ぶ児童たちの取り組みに、涙ぐむ保護者の姿もあるという。

 祖父が本物の龍勢づくりに携わっているという井上俐理愛(りりあ)さん(9つ)は「みんなで龍勢をつくるのが楽しい。私たちの流派は、龍勢から箱が飛び出す仕掛けをつくったよ」とはにかんだ。

 

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