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【埼玉】

さいたま市 食肉市場、観光拠点へ 輸出可能な設備も

さいたま市が移転の検討を本格化する「食肉中央卸売市場・と畜場」(市提供)

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 さいたま市は老朽化した「食肉中央卸売市場・と畜場」(大宮区)の移転の検討を新年度から本格化する。食肉の海外への輸出が可能な大規模施設への転換を予定。直売所やレストランを併設し、「農業および食の流通・観光産業拠点」と位置付ける。 (井上峻輔)

 現在の施設は一九六一年に開設。屋内の設備は入れ替えているが建物は開設当時のままで、老朽化や耐震性が問題になっている。

 時代の変化にも対応できていない。枝肉を部分肉に加工する設備はなく、冷蔵庫も足りない。高度な衛生管理にも未対応。敷地は一万六千平方メートルと手狭で、新たな設備を設けたり、建て替えたりするスペースはない。

 その結果、牛や豚の取扱量は減少が続いている。牛は九四年に年間三万一千頭だったのが、二〇一六年には一万一千頭に。豚も昭和後期の二十万頭から五万頭に減った。

 市は移転に合わせ、肉の輸出が可能な設備を整える方針だ。現在、と畜場で処理する肉はすべて国内向け。輸出は、衛生面などの細かい基準を満たして国の認定を受ける必要がある。米国向けの場合、東日本の認定施設は群馬県と岩手県にしかない。

 市は東日本の玄関口とも言える立地条件を生かして県外の輸出の需要も取り込み、取扱量の大幅増に期待する。県内のほかのと畜場との統合も視野に入れている。

 二三年の開設を目指すが、移転先は決まっていない。市の計画では、中央卸売市場・と畜場と併設する形で、肉の直売所やレストラン、体験農園などを備えた「地域経済活性化拠点」を設ける。一体的に整備することで経済的な相乗効果に期待する。

 市は新年度予算案に、整備・運営方針の検討費五千万円を盛り込んだ。施設の規模や輸出戦略の検討のほか、民間企業に話を聞く市場調査などを行う。

 

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