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【埼玉】

故郷の遺児ら支えたい 被災地出身4人活動続け寄付1300万円超

震災遺児らを支援しようと活動する(左から)新谷さん、佐々木さん、(一人置いて)松尾さん=さいたま市で

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 東日本大震災で親を亡くしたふるさとの子どもたちを支援したいと、関東で暮らす被災地出身の4人が立ち上げたボランティア団体がある。震災直後から活動を始め、これまで子どもたちに送った寄付金は1300万円を超えた。「あの日」からまもなく7年を迎えようとしている今も変わらぬ思いで続けている。 (牧野新)

 「かんがるーの会」。メンバーは、いずれも旧宮城県立石巻女子高(石巻好文館高)出身で、戸田市の佐々木美紀さん(62)、千葉県松戸市の新谷泰子さん(62)、東京都港区の松尾喜久子さん(78)、同町田市の小林美恵子さん(70)の四人。

 「テレビで親を泣いて探す子どもの姿を見て居ても立ってもいられなかった」と佐々木さん。新谷さんは「故郷の犠牲者のために何かをしたかった」と震災直後の気持ちを振り返る。

 四人は同じ思いを抱いていることを知り、「親を亡くした子の力になりたい」と二〇一一年五月に会を発足。会の名前には「子どもを袋で守るカンガルーのように、震災遺児らを支えたい」という願いを込めた。

 寄付金を集めるチャリティーイベントを年一回主催。関東各地で開かれるコンサートなどのイベントでも、手作り小物や「東日本大震災遺児支援」と書かれたTシャツなどを販売。売り上げや集めた寄付を現地の教育委員会などを通じて、子どもたちに送ってきた。

 地道に活動するうちに支援の輪も徐々に広がった。今では販売する小物作りに協力してくれる人や、毎月寄付金を託してくれる高齢の男性もいる。

 「震災の年に生まれた子はまだ六歳でこれからさらにお金がかかる。少しでも多くの子に支援をしたい」と佐々木さんと新谷さんは声に力を込めた。

 八回目となる会主催のチャリティーイベントは四日、都内で開く。宮城県女川町の中学生らが寄付金を集め、津波到達点に石碑を建てた「女川いのちの石碑」プロジェクトの活動に携わった教員や当時の中学生が講演。音楽演奏会もある。

 イベントは午後二〜四時。文京区の東京医科歯科大M&Dタワー二十六階ラウンジで。入場料千円。問い合わせは佐々木さん=電090(3916)5380=へ。

<震災遺児・孤児> 厚生労働省によると、2015年9月現在、東日本大震災でひとり親となった「震災遺児」は岩手県が489人、宮城県が882人、福島県が167人。両親ともに亡くした「震災孤児」は岩手県が94人、宮城県が129人、福島県が21人。民間団体のあしなが育英会(東京)などが財政支援をしている。

 

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