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【埼玉】

県議会委 新年度予算案可決も… 凍結 全県立学校にタイムカード導入 県が進める特養ホーム新設計画

 県議会の予算特別委員会は22日、2018年度一般会計予算案を可決した。一方で自民党県議団は10項目に及ぶ付帯決議案を提出し、賛成多数で可決。教員の勤務時間を把握するために全県立学校で予定していたタイムカード導入と、特別養護老人ホーム(特養)整備について凍結を求めた。(井上峻輔)

 タイムカードは教員の働き方改革の一環として、県立の中学、高校、特別支援学校の全百七十六校を対象に一八年度後半までに導入する予定だった。

◆「働き方改革に逆行」

 決議では「管理職及び教員の業務負担が増加し、働き方改革に逆行することが懸念される」と指摘。教員に時間外手当の支給を認めていない教職員給与特別措置法の趣旨にも反するとして、何らかの改善策が示されるまで予算の執行停止を求めている。

 自民党の田村琢実議員は他会派からの質疑に対して「残業代がないのにタイムカードを押して何になるのか。タイムカードを押す行為や、それを基に管理職が指導すること自体が業務になってしまう」と語った。

 ただ、県教委はタイムカードの導入は職員の健康管理につなげることが目的だとしている。他会派からは「勤務実態を把握することは働き方改革には必要」「給特法には反しない」などの反対意見が相次いだ。

 昨年十二月に文科省がまとめた働き方改革の緊急対策にもタイムカード導入は盛り込まれている。さいたま市が全市立学校での導入を決めるなど各地で取り組みが広がる中で、予算の執行停止は議論を呼びそうだ。

◆空きベッド702床問題視

 付帯決議では、県が進める特別養護老人ホーム(特養)の整備にも待ったをかけた。既に事業認可された施設整備は認めつつ、今後の新設計画は一時凍結することを求めた。

 県によると、昨年四月時点の特養の入居待機者数は九千四十七人。県の計画では、一八年度からの三年間で特養のベッド数を三千六百七十九床増やすとしている。

 だが、増床計画の一方で、入居者のいない空きベッドが七百二床あることを自民党県議団が問題視。今月に開かれた整備計画などを審議する特別委員会で「入所が不可欠な待機者数が不明確」「増床に必要な介護職員の確保策がない」「空床の活用策がない」などと指摘し、これらの整合性を議会に報告してから計画を進めるように要求している。

 上田清司知事は付帯決議可決後、記者団に「県民生活に影響のないように、提案された自民党県議団にはよく考慮していただきたい。今の段階で県民への影響は大きくないが、近い将来に不安を与えると思う」と苦言を呈した。

 

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