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【埼玉】

<国吉好弘の埼たまNOW> レッズ激動の4月 新監督の手腕に期待

浦和−湘南 後半、イレブンに指示を出す浦和のオリベイラ監督=28日、埼玉スタジアムで

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 浦和レッズにとって4月は激動の1カ月だった。1日に行われたJ1第5節の磐田戦で1−2と敗れ、翌日、堀孝史氏が監督を解任された。同時に、下部組織を統括していた大槻毅育成ダイレクターが暫定的に監督に就任。ユース年代では実績のある指導者ながらトップチームを率いるのは初めてという指揮官の下、チームは戦う姿勢を取り戻す。勝利がなかったリーグ戦で3連勝、ルヴァンカップでも1勝を挙げて4連勝を飾った。

 大槻監督が「暫定」だったのは、堀前監督の後任として経験と実績のある「大物」と交渉していたためで、19日、かつて鹿島アントラーズをリーグ3連覇に導いたブラジル人の名将、オズワルド・オリベイラ氏の監督就任が発表された。

 21日には新監督が埼玉スタジアムのスタンドから見つめる中、大槻監督のラストゲームが行われた。相手は、くしくも昨年途中まで6シーズンに渡って浦和を率いたミハイロ・ペトロビッチ監督率いる札幌。結果はともに譲らない展開で0−0の引き分け。大槻暫定体制は、初戦のルヴァンカップ広島戦も合わせて4勝2分け、無敗で幕を閉じた。

 監督を退いた大槻氏をヘッドコーチとしてトップチームに残した新体制で迎えた、25日の柏レイソル戦。来日して間もないオリベイラ新監督は「とりあえずこれまでのやり方を継続して徐々に変えていく」と話した通り、自身のカラーを無理に打ち出すことはせず、大槻体制の戦い方そのままの3−4−3システム、守備時には5バックとなる手堅いスタイルで臨んだ。

 選手はよく体を張って守り、攻めても決定機を何度かつくり出したが、それ以上に柏に押しこまれて終盤に失点、0−1で敗れた。新監督は「激しい試合で、セカンドボールを拾ったチーム(柏)が有利になった。もっとサイドから攻めたかったが、止められた」と冷静に分析した。

 まだ手探り状態ではあるものの、オリベイラ新監督が目指すのは「選手の特徴を最大限に生かすサッカー」。選手たちの能力はJ1でもトップクラスであり、アジアを制する力があることもすでに証明されている。鹿島を率いてJ1史上初の3連覇を成し遂げたその手腕で、あらためて個々の能力を引き出し、チームとしてまとまることができれば、強いレッズは復活するはずだ。

 ワールドカップによるリーグ中断までの試合は、選手の特徴を把握することに主眼を置いて采配を振るうことになるだろう。とはいえ、負けが先行するような事態が許されるわけではない。そこは新監督の定評ある「モチベーター」としての一面に期待したい。情熱あふれる表情としぐさで、説得力ある言葉を投げかけ、選手の気持ちを高めるのは得意とするところだ。

 いずれにせよオリベイラ新体制の本領が発揮されるのは7月半ば、リーグ再開の後になる。どんなチームに生まれ変わるのか、ファン・サポーターならずとも興味深い。

 (サッカージャーナリスト)

 

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