東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 埼玉 > 記事一覧 > 5月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【埼玉】

<国吉好弘の埼たまNOW> 来月からW杯 県出身者らの活躍期待

日本サッカー協会の田嶋幸三会長(左)と握手する日本代表の西野朗新監督=4月12日午後、東京都文京区で

写真

 J1リーグは第15節を終えてワールドカップ(W杯)のための中断に入った。6月14日から始まるサッカー界最大のイベントを前に、日本代表は5月21日からキャンプに入り、30日にガーナとのテストマッチを行って、翌日に本番へ挑む23人が決定する。

 ガーナ戦のメンバー27人には、浦和レッズからDF槙野智章、遠藤航の2人が名前を連ねた。また埼玉県出身であるGK川島永嗣、MF原口元気も選ばれ、ロシアへの切符をつかもうとしている。

 川島は浦和東高出身で、卒業後は大宮、名古屋、川崎を経て欧州に渡り、現在はフランスでプレー。今回もW杯出場となれば3度目となる。経験と安定感は飛び抜けており、本番でもレギュラーとしてプレーするだろう。原口はレッズの下部組織で育ち、トップチームでも主力としてプレーして現在はドイツに活躍の場を移している。迫力あるドリブルでゴールへ向かい、ロシアへの予選では最多の4ゴールを挙げて突破に貢献した。

 レッズの2人はともに日本代表の守りを支える存在だ。槙野はセンターバック(CB)として吉田麻也とともに守備陣の中心となるはず。遠藤はサイドバック、CB、守備的MFと複数のポジションでプレーできるところが強みで、チーム事情、戦う相手によって役割は変わるだろう。W杯のような大会ではそういう選手が必ず必要で、監督にとって貴重な戦力となる。

 その日本代表を率いるのが、やはり埼玉出身の西野朗監督だ。W杯予選を突破したヴァイッド・ハリルホジッチ前監督が4月に入って電撃的に解任され、技術委員長を務めていた西野氏がその後任に就いた。1955年生まれの63歳。浦和西高を出て早大に入り、十代で日本代表にも選ばれた天才肌の攻撃的MFだった。

 監督としては、96年アトランタ五輪に68年メキシコ五輪以来となる出場を果たし、優勝候補のブラジルを破る「マイアミの奇跡」を実現させた。クラブを率いてもガンバ大阪をJリーグ優勝、さらにアジア・チャンピオンにまで導いた。

 ハリルホジッチ前監督が「デュエル(1対1)の強さ」と「縦に速い攻撃」を強調しすぎて迷走していた日本代表に、「本来の良さである組織的、かつ技術を生かすサッカー」を取り戻させ、よりバランスの良いチームを目指す。時間はないが、その手腕で選手たちのモチベーションを高め、チームの結束力を強くすることは期待できる。

 西野監督の采配、川島、槙野、遠藤、原口らのプレーを追いながら、日本を応援するのも埼玉県民として楽しいのではないだろうか。

 W杯は選手にとって自らのキャリアを高める重要な大会で、誰もが出場を目指している。ただ、本番に臨めるのはたった23人。レッズでも西川周作がGK3人の枠から外れてしまったが、中断前最後の試合となったG大阪戦後、そのポジションを争って選考された同い年のライバル東口順昭とユニフォームを交換して、ロシアでの健闘を祈る言葉をかけていた。そのスポーツマンシップに拍手を送りたい。 (サッカージャーナリスト)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報