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【埼玉】

浸水被害にも支援金を 制度拡充求め県に要望書

台風21号で浸水した寺尾地区=川越市で(浸水被害者の会提供)

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 昨年十月の台風21号で大きな浸水被害が出た川越市とふじみ野市の被災者たちが三十日、県と県内市町村でつくる支援金制度の対象を浸水被害にも広げるように求める要望書を県に提出した。 (井上峻輔)

 制度は「埼玉県・市町村被災者安心支援制度」。自然災害で住宅被害を受けた世帯に最大三百万円の支援金を給付するが、対象は全壊か大規模半壊の場合に限定されていて、浸水被害は対象にならない。

 要望書で「床上・床下浸水の被害でも、被災者には数百万円前後の経済負担が重くのしかかる」と指摘し、対象拡大の必要性を訴えている。

 県によると、台風21号の被害は川越市内で半壊四十五棟、床上浸水二百一棟、床下浸水二百三十四棟。ふじみ野市内では床上浸水二百三十二棟、床下浸水九十一棟だった。

 被害が大きかった川越市寺尾地区の住民でつくる「台風第21号浸水被害者の会」の永井彰代表(47)は「市から七万円の見舞金が出たが、国や県からの支援はまったくなかった」と振り返る。地区の中には、水没した床や壁の修繕費が捻出できず、水が染み込んだままの不衛生な家屋での生活を余儀なくされている人もいるという。

 永井代表は県庁で飯島寛副知事に要望書を手渡し「川が多い埼玉では水害に関した支援制度でなければ意味がない。もう一度水害があったら、寺尾のコミュニティーは維持できない」と訴えた。

 ただ「見直しは今のところ難しい」と飯島副知事。制度は県と県内全市町村で創設し、財源も分担している。二月に全市町村に意見を聞いたところ、現状維持を求める声が多かったという。今後については「浸水被害の対応として、どんな支援ができるかを検討していく」と述べるにとどめた。

 

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