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【埼玉】

被災の鐘、宮城に返還 供養と復興祈願 飯能・法光寺で式典

宮城県名取市閖上へ向いた釣り鐘を突く飯能市立西川小学校の児童たち=飯能市で

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 東日本大震災の津波で流され、飯能市の法光寺に預けられた釣り鐘が、7年ぶりに宮城県名取市閖上(ゆりあげ)にある東禅寺に帰ることになった。東禅寺の本堂再建に伴う措置。鐘の陸送を前に5日、法光寺で返還式があり、鐘を突いて犠牲者の供養と被災地の復興を祈願した。 (加藤木信夫)

 釣り鐘は大中小の三つあり、二〇一一年六月、本堂から数十メートル離れたがれきの中などから見つかった。同年十月、「復興できるまで」との約束で、東禅寺の三宅俊乗(しゅんじょう)住職(59)が、大学の同級生だった法光寺の大野文敬住職(59)に預けた。

 返還式には大野さん、西武線沿線の約三十カ寺の住職のほか、地元西川小学校の全児童二十一人が道徳授業の一環として参列。大野さんは、児童たちに「皆さんが小さかったり生まれてくる前、日本で大変なことがありました。きょう、閖上の方へ向いたこの鐘を突いて(被災した)お友達が早く元気になるよう祈ってください」と語りかけた。

クレーンでトラックへ積み込まれる最も大きい重さ800キロの釣り鐘

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 鐘を突いた児童のうち、震災当時は園児だった六年生たちは神妙な表情。高山真之(さねゆき)さん(11)は「被災した人たちを思いながら突いた」、金子宗一郎さん(11)は「この鐘が閖上の人たちを元気にする音を響かせてほしい」と話した。

 大野さんは「私が生きているうちに返すのは難しいと考えていたが、思いのほか早くその時期が来た。うれしい限りです」と声を上ずらせた。

 大中小の釣り鐘のうち大小の二つは、六日に閖上に向けて出発する。中の鐘は震災の記憶を忘れないように法光寺に残してイベントなどで突く。

 

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