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【埼玉】

「裃雛」を現代風に 岩槻人形組合と大学生コラボ

1日から販売を始めた5種類の「かみしもどーる」=さいたま市で

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 さいたま市岩槻区の岩槻人形協同組合は、文京学院大(東京都文京区)の学生と共同開発した新作人形を「かみしもどーる」と命名し、販売を始めた。真ん丸の大きな顔で座ったままうたた寝するようなかわいらしい姿が特徴。ゆるキャラ風でよみがえった伝統人形を作った学生らは「幅広い世代に手に取ってほしい」とPRする。 (藤原哲也)

 新作人形は岩槻人形の元祖とされる「裃雛(かみしもびな)」を現代風にアレンジするコンセプトで二〇一六年から開発。同大経営学部でビジネスや商品開発を学ぶ学生らが、デザインを中心に制作に携わった。

 大きさは高さ十二〜十三センチ、幅十二センチ、奥行き十二センチ。作り方は頭と衣装部分を別々に作る岩槻伝統の「衣裳(いしょう)着人形」と同じだ。

 わら束を重ねた胴体に和紙や針金で手足をつけて土台を作り、その上から織物や布地の衣装を取り付ける。石こうで作った頭はかわいらしさを表現するため二頭身の大きさにし、髪の毛は鹿の毛を使った。昨年、基本形の一体が完成した。

 この一年間はこれをさらにアレンジし、卒業や入学をイメージした「学業成就」、就職活動中の学生や新入社員を形にした「仕事運祈願」、ハート柄の衣装が印象的な「良縁祈願」、子どもの健やかな成長などを願った「健康祈願」の計五種類が完成した。

 ネーミングは今春、組合が公募。九十六件のアイデアが寄せられ、平仮名で柔らかいイメージなどから「かみしもどーる」を採用した。五月二十九日に組合の新井久夫理事長と学生の代表三人が市役所を訪れ、清水勇人市長に完成報告を兼ねて五体を贈呈した。

 新井理事長は「職人が思い付かないようなデザインで最初は半信半疑だったが、若い人の発想を取り入れかわいく仕上がった」と満足顔。基本形のデザインを担当した四年の松原有花さん(21)は、紙粘土を使って自分でも試作した苦労を振り返り、「ゆるキャラのように親しみのある形に仕上がって良かった。かみしもどーるで岩槻人形の伝統が続くきっかけになれば」と願っていた。

 かみしもどーるは各種類とも一体税別一万一千八百円。区内の人形店で販売している。

 問い合わせは岩槻人形協同組合=電048(757)8881=へ。

 

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