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【埼玉】

ごみ処理施設候補地 2番手削除の資料掲載

(上)2番手候補地「21」が削除される前の地図(拡大)。「22」が予定地(下)2番手候補地を削除した後の地図。「21」が予定地

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 鴻巣行田北本環境資源組合が鴻巣市内で建設する新ごみ処理施設の予定地選定を巡り、組合が選定を諮問した新施設建設等検討委員会に配布した資料とは異なる資料を一年以上にわたり、ホームページ(HP)に掲載していたことが分かった。 (花井勝規)

 組合は二〇一五年一月に開催された第四回検討委員会に、コンサルタント会社が作成した候補地五十三カ所を示す地図や評価点の一覧表などを示した。

 ところが、HPに掲載したのは、五十三カ所の中で評価点で二番目だった候補地を削除した五十二カ所の地図や一覧表だった。二番手候補地は、建設予定地に近接し、最高評価点の予定地の六十五点と差が二点しかなかった。

 組合関係者によると、第四回検討委員会の三日後にあった三市の副市長、部長らの幹部会議で、二番手候補地の存在や公開の在り方に議論が集中した。

 予定地周辺は農地以外の土地利用が制限されている農業振興地域で、農地を売りたい人が多く、候補地の情報が出回ると円滑な選定に支障をきたすことを懸念する発言が相次いだ。

 会議録によると、候補地を公開すると、「第二候補はだめなのかという話になってしまう」「自分のところに来るのではないかといたずらに住民心理をあおる」などの発言がある。

 幹部会議を受け、組合事務局はその日のうちに、地図や表を作成したコンサルタント会社に二番手候補地の削除を指示した。

 一五年二月に開かれた第五回検討委員会では、各候補地の一覧表や地図は配布せず、最高評価点を取った候補地のみを示す形で委員全員から賛成を得て、予定地として最終決定した。

 当時の組合事務局次長は取材に「五十二カ所にしたほうが地元説明がやりやすいので変えた」と説明。二番手候補地を削除した五十二カ所の地図や一覧表は、地元向けの説明会で示したという。「(削除したことを)検討委員らに説明しておけば良かったと反省している。隠そうという意図はなかった」と話した。

 組合は当初、資料は情報公開条例の非公開情報に当たるとして、二年以上、非公開にしてきた。一七年四月、地元自治会などでつくる「ごみ処理施設運営協議会」との間で基本協定書が締結されたのを受け、五十二カ所の資料をHPに掲載した。

 今年に入り、候補地選定過程に不透明な部分が多いとして組合議会の追及を受けた組合は、第四回検討委員会後に二番手候補地を削除していたことを初めて認め、四月、議員らに陳謝。

 五月二十四日、HPで「これまで公開しておりました資料は(検討委員会)本会議の資料ではないことが判明したため、本会議で使用した資料を掲載しました」とおわびの言葉とともに、五十三カ所の資料に差し替えた。

 組合事務局の瀬山慎二事務局長は「第四回検討委員会当時のものと、直後に修正した資料を間違えた事務局職員によるミスだった」と、陳謝している。

 

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