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【埼玉】

若者の発想で元気に 慶大と市が連携 過疎、高齢化進む白岡・菁莪、大山地域

リヤカー隊の活動でネギを販売する柴田さん(右)=白岡市で

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 白岡市内で人口減少と高齢化が進む菁莪(せいが)、大山両地域を活性化させようと、慶応大SFC研究所(神奈川県藤沢市)が白岡市と連携し「白岡元気プロジェクト」に取り組んでいる。学生たちが地域の課題や魅力を調べ「よそ者」「若者」の視点から活性化策を提言。地域を盛り上げる「リヤカー隊」の活動などを展開している。 (中西公一)

 「こんにちは」「ありがとうございます」

 三月下旬の日曜、白岡市市街地のマンションに隣接する公園。慶大総合政策学部の三年(当時)でリヤカー隊担当の柴田雅史さんと、ボランティア団体「菁莪あおぞら会」の会員たちが、菁莪地域のネギをマンションの住人らに販売した。

 リヤカー隊は、リヤカーを使い、地域のイベントに参加したり特産品を販売したりして、人々が交流できる場とにぎわいを生み出すことを目指す。リヤカーは学生たちが農家を回って譲ってもらい、改修した。

 ネギは農家の協力の下、前日に約五千本を収穫。この日は十本三百円で売り、収益はリヤカー改修の財源に。柴田さんは「地元の人たちと何かを生み出すのは楽しい。ワクワクします」と笑顔だった。

 白岡市は東京都心から約四十キロに位置し、ベッドタウンとして発展してきた。プロジェクトを始めた背景には、市の中心地から離れた東部の菁莪地域、西部の大山地域の人口減少と高齢化がある。

 市の人口は昨年までの十年で5・4%増えたが、菁莪、大山両地域は10%以上減少。六十五歳以上の人口の割合を示す高齢化率は菁莪地域が23・6%から37・6%、大山地域が26・9%から36・8%へと、それぞれ上昇している。

 こうした状況から、市は地域活性化のノウハウがある大学を探し、千葉県や佐賀県など、県外で実績がある慶大SFC研究所の飯盛(いさがい)義徳総合政策学部教授に協力を依頼した。

 研究所は昨年八月、市と「地域活性化等に関する連携協定」を結び、学生たちが両地域でヒアリング調査をした。その結果、住民同士や多世代の交流が少ない∇白岡や地域資源に対する愛着が低い∇若者が減少−などの課題が浮上。解決へ向け、学生たちがアイデアを提言し、有志十二人でプロジェクトを立ち上げた。

 四月二十一日には大山地域の小学校で、学生と児童が名札を作ったり、動画を撮影したりして交流するイベント「大山っ子カレッジ」を開いた。

 菁莪地域では今月十六日もリヤカー隊が活動し、トマトを販売。二十三日は下野田集会所で、子どもからシニア世代までの多世代が集まり食を通して交流する「菁莪元気食堂」を開く。

 プロジェクトを担当する市企画政策課の千葉智則課長補佐は「市の職員、地域の人では思い付かないようなアイデアが出てきて、今までにない地域の活動ができている。継続して大きな取り組みにしていきたい」と意気込んでいる。

 

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