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【埼玉】

伝わる広報「虎の巻」出版 コンクール日本一など、三芳町主査の佐久間さん

「公務員のデザイン術」を出版した佐久間智之さん

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 全国広報コンクールで日本一を含む五回の入選を誇る三芳町の「広報みよし」を六月号まで担当していた同町主査の佐久間智之さん(41)=民間企業に出向中=が、内容が伝わりやすいチラシや広報紙、ホームページなどのつくり方をまとめた「パッと伝わる! 公務員のデザイン術」を出版した。発行から一カ月足らずで、すでに三刷が決まるなど反響を呼んでいる。 (中里宏)

 佐久間さんは「住民が役所に問い合わせするのは、内容が伝わらない通知文や説明が原因」と断言する。

 「公務員のデザイン術」は、行政の通知などを伝わりやすくする五十四のポイントについて、すべて見開き二ページで解説。悪い例と良い例を並べ、簡潔な文章でポイントを分かりやすく説明した。目次から必要な部分を選んで読むこともできるようになっている。

 広報担当職員に限らず、住民向けのチラシ、ポスター、通知文を作る機会の多い市町村職員全般に向けて、どうしたら内容が伝わるのか説明する「虎の巻」になっている。

 例えば、「高齢者運転免許証自主返納支援制度」を知らせる住民向け通知文では「やってはいけないポイント」として、「制度名をメインのタイトルにする」「空きスペースに目的のないイラストを入れる」などを指摘。

3刷が決まった本

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 一方、伝わる通知文は、ひと目で運転免許証の情報だと分かる写真を大きく配置、「運転に自信、ありますか」と興味をひくキャッチコピーを入れた。さらに「最大一万円を還付」というメリットを強調して読む気にさせるといったノウハウを伝授する。

 制度改正の通知では、改正点を知らせるだけでなく、なぜ変わったのかを丁寧に説明することの重要性を強調する。「住民から共感と理解を得ることで、(役所に対する)苦情も減る」という。

 「編集のプロじゃないんだから、見た目や内容のよい広報を作ることは不可能」という公務員のありそうな弱音に「税金から給料をいただいているプロ」と意識改革を訴え、「頑張っても給料が上がらないと言う人に限って、もともと仕事をしない人が多い」と厳しいひと言も忘れない。

 佐久間さんが「伝わる広報」にこだわってきたのは「広報や通知文をきっかけにして、町を好きになってほしい」という思いから。「町に関心を持つ住民が増えれば、町が変わる。全国の町が変われば『日本』が変わる」と熱く呼びかけている。

 A5判、百二十八ページで税込み千九百四十四円。問い合わせは学陽書房=電03(3261)1111=へ。

本では良い例と悪い例を簡潔な文章で説明。写真は良い例

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