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【埼玉】

子らに戦争体験伝えたい 所沢の市民団体、21人の寄稿文集め冊子

冊子「わたしの戦争体験」を編集した「9条の会所沢やまぐち」の、左から伊勢田芳子さん、門目省吾さん、小島幸子さん=所沢市役所で

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 所沢市在住の戦争体験者の寄稿文を集めた冊子「いのちあり ひかりあり わたしの戦争体験」を、「9条の会 所沢やまぐち」が発行した。市立小中学校への寄贈を検討している。希望者には五百円で販売する。 (加藤木信夫)

 同会は、憲法九条を学習している会員数五十人の市民団体。今回の冊子は、「戦争体験を子どもたちに伝えていきたい」と、会員だけでなく広く市民に寄稿を呼び掛けて完成させた。

 七十五歳の女性から、今年五月に九十二歳で亡くなった男性まで、計二十一人が子どもや学生のころの体験談を寄せた。

 詩人の中原道夫さん、作家の高橋玄洋さん、郷土史家の石田道男さんらも含まれる。

 戦争当時、所沢に在住していたのは二人だけで、満州(現在の中国東北部)や広島、東京、群馬、福井などさまざまな場所で惨禍を体験したという。

 中原さんは、特攻隊員と縁があった十七歳の女性が、隊員の死を知り泣き崩れる様子を目の当たりにし、その様子を寄稿した。現在の韓国・釜山に在住した高橋さんは、敵潜水艦の魚雷攻撃におびえながら連絡船で帰国した時の体験を寄せた。石田さんは米軍機の機銃掃射に狙われた体験をつづった。

 他に、学生時代に校庭で風船爆弾造りを強いられた女性や、軍隊から帰った父親が人が変わったように恐ろしくなったと嘆く小学生のころの記憶を記した男性らの文を掲載している。

 同会共同代表の門目(かどのめ)省吾さん(82)は「小学校で戦争について講演すると、児童たちから『どこの国の話?』と尋ねられることがある。冊子を通じて、日本が戦争をしたこと、戦争が日常生活をひっくり返してしまうものだと知ってほしい」と話した。

 郵送での購入も受け付ける。希望者は共同代表伊勢田芳子さんのメール=rokunigo@jcom.home.ne.jp=へ。

 

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