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【埼玉】

「小鹿野町子供歌舞伎」ロシアへ 秩父高・飯塚さんら事前公演で口上披露

ロシア公演に向け迫真の演技を見せる歌舞伎役者たち=小鹿野町で

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 地芝居が盛んな小鹿野町内の小中高校生10人でつくる「小鹿野町子供歌舞伎」が28、29の両日、ロシア・ウラジオストクで歌舞伎を演じる。同町の子供歌舞伎の海外公演は初めて。小鹿野文化センターで6月30日、事前公演があり、子供役者たちが町民や歌舞伎ファン約300人を前に稽古の成果を披露した。 (出来田敬司)

 「トザイ、トーザイ、ズドラーストヴィチェ(東西東西、こんにちは)」。公演の冒頭。和装の県立秩父高校二年の飯塚光留さん(16)と、町立小鹿野中学校三年の黒沢智美さん(15)がロシア語で口上を述べた。小鹿野が東京に比較的近い山あいの町であることや、今回の歌舞伎の公演を通じて日本とロシアの友好を願っていることなどを伝えた。

 披露された演目は、鎌倉時代の故事にちなんだ「寿曽我対面工藤館之場」。兄弟の曽我十郎祐成(すけなり)と五郎時致(ときむね)が父を討った怨念の敵工藤祐経(すけつね)と対面し、憤怒を抑えながらその場を収める場面を子供役者たちが演じた。ロシア公演では七五調のせりふはそのままに、ロシア語の字幕で緊迫の一幕を案内する。

 今年両国で展開されている交流事業「ロシアにおける日本年」の一環。町内で歌舞伎に親しんでいる子供たちを抜てきして小鹿野町子供歌舞伎を組織し、大人の裏方を含めた総勢二十七人で訪問する。歌舞伎役者の四代目市川左団次さんや市川蔦之助さんも出演、舞台に花を添える。

口上を述べる飯塚さん(左)と黒沢さん

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 歌舞伎の海外公演は一九二八(昭和三)年、二代目市川左団次一行がロシアで開催したのが初めて。福井・敦賀から海路でウラジオストクに渡り、シベリア鉄道経由でモスクワとレニングラード(現サンクトペテルブルク)で上演した。今回の公演は地理的に近く、日本への関心も高いとして、ウラジオストクに白羽の矢が立った。

 小鹿野町子供歌舞伎の一行は訪問先で現地の子供たちと交流し、草の根の日ロ友好に努める。口上を述べる飯塚さんは「小鹿野での事前公演では黒沢さんとの呼吸もぴったりだった。ロシアの公演では抑揚を付け、正しい発音で伝えるよう心掛けたい」と意気込んでいた。

 

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