東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 埼玉 > 記事一覧 > 8月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【埼玉】

食虫植物・ムジナモ やったね!!種子から発芽

種子から発芽して成長した6センチ超のムジナモを手にする奈良さん

写真

 羽生市ムジナモ保存会員の奈良明さん(71)が、食虫植物「ムジナモ」から種子を取り出して発芽させることに成功した。市によると、ムジナモは分岐して増殖するのが一般的だが、ごくまれに花を咲かせ、種子で子孫を残す。種子からの発芽は資料が少なく、貴重だという。初挑戦で成果を得た奈良さんは「やったという感じ」と喜んでいる。 (中西公一)

 ムジナモは根がなく、水面に浮かび、プランクトンを捕らえて栄養にすると同時に光合成も行う珍しい植物。夏は日中の一時間ほど、花を咲かせる。条件が整わなければ開花しないため「幻の花」と言われる。

 羽生市の宝蔵寺沼はムジナモの国内唯一の自生地とされ、保存会の会員や地元の小学生らがムジナモを栽培して放流している。

 奈良さんは自宅で育てているムジナモが昨夏に花を咲かせた後、花の実を自然な状態で一カ月置いてから種子を取り出して常温で保存。種子の大きさは約二ミリで、今年三月五日から水道水に浸し、六月九日に発芽した。芽の先端から伸びる茎は七月五日に約十九ミリとなり、同月下旬には六センチを超すまでに成長した。

 保存会で発芽を成功させたのは約十年ぶり。保存会は「分岐の方法と別の方法で宝蔵寺沼のムジナモを増やすことを確認できたことは意義がある」としている。

 奈良さんはその後、別の種子でも発芽に成功。発芽して成長したムジナモは七月下旬の時点で合計二十八株に上る。

 ただ、今回、発芽が成功した理由ははっきりしない。通常は一カ月ぐらいして発芽しないと、あきらめて捨てるケースが多いが、奈良さんは三カ月間見守り続けたといい「気長に待っていたのが良かったのかも」と話している。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報