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【埼玉】

手ぬぐいに見る歴史、工夫 戦前〜昭和30年代 所沢で90点

干支をあしらった、山田呉服店の手ぬぐい=所沢市で

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 戦前から昭和三十年代にかけ、所沢市の商家などが贈答用に配った手ぬぐいを集めた「所澤手ぬぐい展」が、同市元町の中心市街地活性化拠点「野老澤町造(ところさわまちづくり)商店」(まちぞう)で開かれている。呉服や鮮魚、料亭、米穀など、さまざまな店舗が作ったユニークでしゃれた絵柄の手ぬぐい約九十点が並ぶ。二十九日まで。

 手ぬぐいを贈った店舗には、一九一一年に日本初の飛行場として開設した旧陸軍の「所沢飛行場」と関わりがあった老舗店も少なくない。「倉片牧場」の手ぬぐいには、乳牛と上空を飛ぶ飛行機の絵とともに「陸軍御用(ごよう)」の文字がある。

 しゃれた絵文字が踊るのは「大野呉服店」。縁起の良い鶴の絵に「呉服」、亀の絵に「大野」の二文字を盛り込ませた。一八九一年創業で、所沢初のデパートとうたわれた「山田呉服店」は干支(えと)にこだわり、日の丸扇子を手に舞うサルや、イノシシに追われる少年などを描いた。

 まちぞうのボランティアスタッフ三上博史さん(81)が「これも貴重です」とガラス箱から取り出したのは、戦時中の染物屋の「手ぬぐい台帳」。ベースの絵柄に、時代を反映した「海軍満期」「除隊紀念」「義勇奉公」などの文字が書かれている。

 展示からは各店が競うように顧客へ手ぬぐいを贈った歴史を振り返ることができる。三上さんは「昔の手ぬぐいは掃除の頭被り、げた鼻緒の修繕、けがの包帯代わりなど利便性が高く、受け取る人にとても喜ばれた。店をいかにPRするか、知恵を絞ったのだと思う」と話している。

 西武線所沢駅西口から徒歩約十五分、木曜定休。問い合わせは、まちぞう=電04(2928)1453=へ。 (加藤木信夫)

 

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