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【埼玉】

<国吉好弘の埼たまNOW>J1復帰めざす大宮 守備力の向上がカギ

新潟を下し、勢いに乗る大宮イレブン=NACK5スタジアムで(大宮アルディージャ提供)

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 J1復帰を目指す大宮アルディージャは、12日に行われた第28節の愛媛FC戦で5−1と快勝し、続く29節でもホームのNACK5スタジアムで、新潟を2−1と破って連勝。順位を5位に上げて今季初めて昇格プレーオフ圏内に入った。

 ただし、今季のレギュレーションでは、3位から6位までのチームによるプレーオフを勝ち抜いても、さらにJ1の16位チームと戦わなければならず、道のりは険しい。できれば2位以内に入って自動昇格を目指したい。29節時点で2位の町田ゼルビアが勝ち点53で、アルディージャは47と差は6ポイント。残り13試合あり、可能性は十分だ。

 ロシア・ワールドカップ(W杯)が始まった直後の第15節では17位と低迷していたアルディージャだが、5月末の第16節から7月の第23節までの8試合で、6勝2分けの好成績で、一気に順位を上げた。しかし、7月下旬の24節徳島、25節松本山雅と連敗を喫し、26節で熊本を2−1で下したものの、27節で東京Vに敗れて足踏み。それでも、ここ2試合の連勝で持ち直している。

 W杯期間中の好成績の要因は、苦戦していた序盤戦で固まっていなかったチームの基盤ができたこと。ディフェンスのセンターこそ、河本裕之や菊地光将のケガもあり、山越康平や7月中旬から加わった畑尾大翔らと組み合わせが変わることがあったが、両サイドには右に酒井宣福、左に河面旺成が定着。ボランチも守備の強い三門雄大の隣に大山啓輔が固定され、茨田陽生が右へ回った。左にはマテウス、2トップで大前元紀とコンビを組む相手に富山貴光がファーストチョイスとなった。

 大型の両サイドバックは酒井がダイナミックな攻め上がりで、河面が精度の高い左足キックでチャンスを作り、攻撃面で厚みを加えた。右サイドでは茨田がバランスを取って酒井の攻め上がりを助け、左サイドではマテウスのドリブルや中へ入る動きを河面が後ろから支える。大山のパス能力とボールキープで、攻撃のテンポとバリエーションは高まり、富山は豊富な運動量で裏を狙い、スペースを開けて、大前とマテウスの決定力を引き出した。攻撃は多くの試合で複数得点が取れている。

 とはいえ、石井正忠監督が目指しているのは「2点取られたら3点取る」といったチームではなく、攻守のバランスが取れたチームだが、そのベースとなるディフェンスにおいてまだ改善が必要だ。新潟を下した試合でも最後に失点し、石井監督も「反省すべき点」と語っているように、ここ10試合でも完封した試合は2試合のみ。2点以上失った試合はすべて敗れている。

 失点は、つまらないミスやちょっとしたスキを突かれたものが多い。相手が退場者を出して1点をリードしながら「1人多いことで気持ちにゆるみが出た」(石井監督)松本山雅戦などはその典型で、失点の少ないチームに感じられる厳しさが足りないように映る。石井監督が長く所属して監督も務めた鹿島アントラーズはまさしくそういうチームで、その厳しさを植え付けたい。(サッカージャーナリスト)

  

 

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