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【埼玉】

公有地活用でもっとシェア自転車普及 さいたま市が事業者と実証実験

協定書を締結後、実証実験に使われる電動自転車を紹介する横井社長(左)と清水市長=さいたま市役所で

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 さいたま市は、街中で自転車を共同利用する「シェアサイクル」の普及に向け、公有地にサイクルポート(専用駐輪場)を設置する実証実験を始めた。民間事業者にポートを無償で貸し付けて整備や運営を任せ、利用データを提供してもらう。22日にはJR浦和駅近くの市営駐輪場に第1号のポートがオープン。市は効果を検証し、まちづくりや交通政策への応用にも期待を寄せている。(藤原哲也)

 実験に参加するのは、全国約百五十の自治体でサービスを提供する「オープンストリート」(東京都)。スマートフォンのアプリを使い、自転車の貸し出しや返却が自由にできる仕組みだ。

 同社は二年前からさいたま市内でサービスを展開し、現在は約百九十カ所のポートで五百台を走らせている。

 市と同社が交わした協定書によると、実験は市内全域が対象で、市は本年度から用地を確保。準備が完了した場所からサービスを始める。

22日にオープンしたJR浦和駅近くのサイクルポート=さいたま市で

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 二〇一九年度はデータの収集、実験の最終年度となる二〇年度はその分析や評価をする予定だ。市は区役所や公民館、文化施設など百カ所以上のポート整備を見込んでいる。

 市役所であった協定書の締結式で、清水勇人市長は「民間のシェアサイクルは市内でも活発になっている。実験を通じてさらに利用しやすい環境を示したい」と強調。オープンストリートの横井晃社長は「実験でさらに市民に愛されるシェアサイクルにしていきたい」と意気込んだ。

 同社は千葉市や東京都台東区とも同様の実証実験をしているが、今回はさいたま市の地域性を踏まえた新たな試みを提案した。

 防災に関わる市職員が災害時にスマホが使えなくなった場合でも利用できるよう、事前に専用の利用カードを渡しておくほか、育児が一段落した家庭から電動自転車を買い取り、シェアサイクルに生かすなどのアイデア。市はこれらの提案を評価しており、採用を前向きに検討する方針だ。

 実験の背景には市の苦悩もあった。市は一三年に大宮駅の半径三キロ圏内で「市コミュニティサイクル」の名称でシェアサイクル事業を開始。現在二十四カ所のポートで四百台を走らせているが、利用者が年々増え、ポートの数が足らない課題に直面していた。

 ポート用の機器が高価なため、これまでポートを増やせなかったが、今回の実験はこれらの課題解決にもつなげる狙いがあり、市はシェアサイクルの拡大を幅広く後押しするつもりだ。

 

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