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【埼玉】

今も新鮮、川越唐桟「手織りの会」来年30周年 川越市立博物館で見本帳など展示

機織り機で川越唐桟を織る唐仁原さん

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 幕末から明治時代にかけ、江戸庶民の人気を呼んだ縞(しま)木綿「川越唐桟(とうざん)」に魅了されて機織りに取り組んできた「川越唐桟手織りの会」が来年、結成三十周年を迎える。節目を記念し、川越市立博物館(同市郭町(くるわまち)二)で開催中の博物館文化祭でこれまでの作品約三十点を展示し、機織り体験なども実施している。九日まで。 (中里宏)

 川越唐桟は、幕末に開港した横浜港から極細の英国糸を入手できるようになってから、軽く上質な縞木綿となり、江戸っ子から「川唐」と呼ばれるほど評判になった。

 手織りの会は、元市文化財保護審議会長で川越唐桟の復活に尽力した井上浩さんによる公民館講座の受講生らを中心に一九八九年に発足した。会員は現在三十五人で、毎週木曜に市立博物館体験学習室で機織りに取り組んでいる。

 多くの会員は自宅にも織り機を持ち「平成の川越唐桟」として、糸を染めるところからオリジナルの作品づくりを目指している。昔の川越唐桟にはなかった格子縞の作品もある。

 今回の展示の担当は、唐仁原(とうじんばら)ますみさんと井口久恵さんの二人。目玉は、会員たちがこれまでに織り上げた川越唐桟三十種の見本帳「折り本縞帳」だ。来年の三十周年を記念して制作し、上下二冊四千五百円で注文販売する。

 会の発足時から参加する唐仁原さんは、作品づくりに生かすため北海道から鹿児島県まで出掛け、各地の織物や草木染を研究。呉服店にも出品している。「細かい糸の組み合わせで、使った糸とは違う色が出るなど、やりがいがある。今は生きがいで毎日楽しい」と笑う。会が協力した体験授業に参加した中学生が、教師になり自分の生徒を連れてきたこともあるという。

 井口さんも草木染の糸を使い、オリジナルの作品を目指す。「自分だけのデザインで、インパクトのある作品を目指している」と話している。

来年の30周年を記念して制作した見本帳「折り本縞帳」=いずれも川越市で

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