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【生活図鑑】

団塊世代の年金と雇用保険 賃金ダウンを公的「給付金」で補う(No.157)

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 団塊世代が定年を迎えています。雇用継続の義務化で定年退職後も引き続き、就労している人が増えています。ただ賃金は低下する場合が大半です。収入を補うため、年金だけでなく、雇用保険からも給付を受けられます。60歳代前半の年金と雇用保険の主な給付をまとめました。

 定年退職した場合、まず考えられるのは「年金(老齢給付)」と「雇用保険の失業給付(基本手当)」の選択です。失業給付を受けた場合、老齢厚生年金(特別支給の老齢厚生年金の場合、報酬比例部分)は支給停止になります。給付を受けられるのはいずれか一方です。

●雇用保険活用も一案

 まず、年金を見てみましょう。団塊世代の男性の年金は、六十歳から報酬比例部分のみを受給し、六十三歳ないしは六十四歳から特別支給の老齢厚生年金を満額受給します。

 厚生年金に四十年加入し、平均月収(平均標準報酬月額)が三十六万円のモデルケースで見ると、報酬比例部分(老齢厚生年金相当)の額は約十万一千円、定額部分(老齢基礎年金相当)は約六万六千円で、合計約十六万七千円になります。

 これに、六十五歳未満の扶養する妻がいる場合は月約三万円の加給年金が、定額部分を受け取る時期から支給(妻が六十五歳で打ち切り)されます。

 失業給付は雇用保険の被保険者期間と年齢に応じ、退職前の賃金日額(退職前六カ月間の一日当たりの平均賃金)の80−45%が基本手当として支給されます。定年退職の場合、給付日数は原則九十日から百五十日です。

 額は、先ほどのモデルケースの月収三十六万円の男性なら、六十歳以降に退職した場合、五千四百円が支給されます。月額にすると、報酬比例部分の年金額より多くなります。一般的には退職直前の賃金が極端に低くない限り、失業給付の方が高くなります。

●年金と継続給付で調整

 六十歳代前半に、同じ職場に継続して就労したり別の会社に再就職した場合はどうでしょうか。年金は、賃金に応じて支給額が削減された在職老齢年金になります(表参照)。

 一方、雇用保険の被保険者期間が五年以上あり、六十歳以上六十五歳未満で雇用継続、または基本手当の支給を百日以上残して再就職した場合、再雇用を支援する意味で、高年齢雇用継続給付を受けられます。

 雇用継続の人なら、六十歳以降の新賃金(給与)が六十歳当時に比べ25%を超えてダウンすると、新賃金の15%を上限に雇用継続基本給付金が支給されます。ただし、新賃金が約三十四万円(〇七年七月まで、毎年八月改定)を超える場合は支給されません。雇用継続給付を受給する場合、在職老齢年金を一部差し引く調整があります。

 六十歳以降の賃金は、低下する場合が多いものの、在職老齢年金や継続給付を加えれば、退職時の収入に近づくしくみです。

 年金と雇用保険の関係は少し複雑なところもあり、社会保険事務所などで確認、相談することも大切です。

 生活図鑑では今後、こうしたテーマを逐次取り上げていく考えです。

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