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【生活図鑑】

介護職場の人材確保 2014年に140-160万人の労働者が必要(No.169)

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 高齢社会を迎え、介護の重要性が増しています。介護が必要な要介護人は、2014年に600万人を超えるとみられています。しかし、厳しい労働環境などで介護労働者の離職率が高くなっています。人材確保が緊急の課題です。

 介護労働者の現状は、給与水準が全産業平均に比べ低いなど、労働環境の不満から離職する人が絶えません。年収二百万円程度の人が大半で、重労働の割には低賃金なのです。

 二〇〇五年では二十二万六千人が離職(離職率20・2%)しています。平均勤続年数は五年二カ月と短くなっています。介護保険制度が二〇〇〇年から始まったことを考慮に入れても、介護労働者がなかなか定着しない傾向にあります。

 しかも、〇五年度に介護福祉士の国家資格を取得した約四十七万人のうち、介護・福祉分野で実際に働いているのは二十七万人で、約二十万人がせっかく取得した資格を生かしていない状態です。

●毎年4万人の増員必要

 厚生労働省の推計では、介護保険制度の要介護と要支援認定者は〇四年度の約四百十万人から、一四年には最大六百四十万人(介護予防の効果が出れば六百万人)に増加します。これに応じ必要な介護サービスを維持するなら、介護労働者の大幅な増員が不可欠です。

 介護労働者は、〇四年度約百万人、〇五年十月時点で約百十二万人でした。七十五歳以上の人口の伸びを基に推計すると、一四年には介護労働者数は約百四十万人が、要介護認定者の伸びに比例して推計した場合百六十万人が、それぞれ必要とされています。

 一四年までに約四十万人から六十万人を増員・確保しなければなりません。介護系の学校や施設が増え、介護に従事する人が増加しているとはいえ、経験豊富な働き手の職場への定着が欠かせません。

●給与水準の改善不可欠

 政府は「給与水準の改善など労働環境の向上」や、「離職者の介護労働への再就職を支援」「高齢者やボランティアが、介護に参加しやすい研修制度」などの整備を政策の課題として挙げています。

 しかし、厳しい財政事情の中で介護報酬など根本的な問題で明確な方針は示されていません。介護の職場で働く人の増員・人材確保の具体策も不透明です。

 介護の重要性は、多くの人が認めるところです。そこで働く人の生活を考え、「魅力ある職場」にしなければ、人材確保が難しくなっています。それには労働環境の改善が不可欠です。

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