東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 生活図鑑 > 生活図鑑シリーズ・バックナンバー > 2007年の記事一覧 > 記事

ここから本文

【生活図鑑】

新たな悪質商法対策 消費者保護へ法改正、規制強化(No.183)

写真

 法の網の目をかいくぐる悪質商法は、減少傾向にありますが、消費者の相談件数は高水準。とくに訪問販売では高齢者の相談、被害が年々増えています。経済産業省は、特定商取引法などを改正し規制を強化します。新たな悪質商法対策、消費者保護とは。

 訪問、通信販売をめぐるトラブルは後を絶ちません。二〇〇六年度に消費者から寄せられた相談件数は、訪問販売が約十四万件、通信販売(架空・不当請求を除く)が約十万七千件で、相談の大半を占めています。

 年金や生活保護に頼る高齢者や判断能力の低下した人に、年収の何倍、何十倍ものクレジット契約を結ばせ寝具などを大量に売りつける悪質商法の被害が目立ちます。

●信販会社にも責任

 経済産業省は特定商取引法、割賦販売法を改正し規制を強化することにしました。

 消費者が事前に許可しなければ、訪問販売などができないようにし、一度断られた事業者の再訪問、勧誘も禁止する方針です。また訪問、通信、電話勧誘販売の規制対象を限定している「指定商品・指定役務制」を廃止し、消費者が購入するすべての商品やサービスは、原則的に規制の対象にします。消費者保護行政の大転換です

 信販会社にも厳しい規制が課せられます。悪質商法では、クレジット契約を悪用し高額商品を売りつけるケースがあります。販売方法に問題があり売買契約が無効になった際、分割払い契約は停止できるが、既に支払った分は戻ってきません。

 そこでクレジット契約には信販会社にも“共同責任”があるとみて、既払い金の返還ルールを創設。信販会社には加盟店の経営内容の調査・把握や消費者の支払い能力などを踏まえた適正与信を徹底させる方針です。

●課題はなお山積

 また、判断能力が不足している高齢者が、不必要な商品やサービスを買わされる事態を防ぐため、訪問販売業者を対象に過量販売の取り消し権を創設する計画です。

 日本訪問販売協会は、正会員企業から資金を集め独自の消費者被害救済基金制度を導入する計画ですが、アウトサイダーは対象外です。

 不招請勧誘、再勧誘の禁止では、悪質業者の締め出しと、営業の自由をどう調整するかが課題です。指定商品・指定役務制の廃止では、生命保険などの金融商品や住宅など個別業法がある分野との調整があります。

 悪質業者が連携し高齢者を狙う新手の「次々販売」など課題は山積しています。

 消費者保護は規制強化の歴史ですが、悪質商法には政府全体で厳しく対応する必要があります。

ご注文はこちらから
 

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報