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【生活図鑑】

年金の時効(No.189) 請求は自己責任 5年以内に

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 年金の受給年齢に達していたのに請求せずに時効の5年が経過したため、年金を受け取れなかったのは、1999年度から2006年度で約15万人、総額2000億円を超えます。これらは、年金時効特例法でも救済されません。年金の時効についてまとめました。

 年金は請求しなければ、支給されません。受給や保険料納付の時効は、国民年金法、厚生年金保険法などに定められており、年金受給の場合は五年です。

 たとえば、六十歳から受給できたのに、六十七歳で年金の支給請求をした場合、五年を超えてさかのぼって支給されないため、二年間の年金が時効の対象となり支給されません。

●2千億円超が無効に

 社会保険庁の推計では、年金の受給開始の請求が遅れたために五年間の時効によって受け取れなかった年金は、一九九九年度から二〇〇六年度までの八年間で、合計十五万一千四百三十人(延べ件数)、二千四十一億円にものぼります。

 おおよそ、その年に年金を受け取る権利のある人の1・2%に相当します。時効で受け取れなかった一人あたりの平均年金額は〇六年度で百六十二万円でした。

 請求忘れで時効になった年金については、記録自体が間違っていたわけではないので、年金記録問題関連で〇七年七月から施行された年金時効特例法では、救済されません。

 記録問題など申請主義の弊害が指摘され、社会保険庁もねんきん定期便などで、加入者への年金情報の公開を進めています。しかし、年金請求は自己責任が問われることに変わりありません。

 一般的な年金受給の時効は五年です。これ以外にも時効があります。

 国民年金の加入者の遺族で「死亡一時金」の受給条件に該当する人は、二年以内に請求しないと、時効によって一時金が支給されません。

 また、帰国などにより、被保険者資格を失った外国人に支給される「脱退一時金」の時効も二年です。

●保険料納付にも時効

 時効があるのは、受給だけではありません。保険料の納付にも時効があるのです。

 国民年金の保険料は、一般的に納付期限から二年以内であれば、納めることができます。二年を過ぎると、時効により納めることができなくなります。一方、手違いで保険料を納めすぎたときも、二年以内に還付請求をしないと、時効によって請求できなくなります。

 国民年金保険料の免除をされた場合、免除を受けた期間、方法に応じて、老齢基礎年金が減額されます。免除から十年間は、年金額を増やすため、保険料をさかのぼって納める追納ができます。

 同様に、保険料を自ら納めることが難しい学生が保険料の支払いを猶予される「学生納付特例」や、学生でなくても二十代の若年者で所得が基準以下の「若年者納付猶予制度」に該当する人は、十年以内であれば、さかのぼって保険料を納付できます。

 年金の時効、追納などの仕組みを知ることは、大切です。

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 次回の掲載は、一月十九日です。

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