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【生活図鑑】

介護療養型老人保健施設とは 「社会的入院」解消の切り札になるか(No.199)

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 厚生労働省は、医療費抑制策の中で療養病床の転換・削減計画を掲げています。2008年5月導入の介護療養型老人保健施設もその一環。“医療・介護難民”を出さず、病院が高齢者介護の受け皿になる「社会的入院」解消の切り札になるのでしょうか。

 厚生労働省にとって、高齢者の社会的入院解消が三十年来の懸案事項。そこで、医療の必要性の高い人は医療療養病床へ、医療の必要性の低い人は介護老人保健施設などへ振り分け、一一年度末までに介護療養病床を廃止、一二年度で医療療養病床を二十三万床から十五万床に削減する計画です。

●負担は約8万5千円

 病床転換を促す措置が、介護療養型医療施設と介護老人保健施設(従来型老健)の中間に位置し、〇八年五月スタートの介護療養型老人保健施設(新型老健)です。

 同省の試算では、介護の必要性がもっとも高い要介護5の人が多床室に入った場合、(1)介護保険の報酬月額は、介護療養型医療施設より約二割安い三十三万四千円(2)自己負担は、平均的な食費、居住費等を含め約一割安い月額八万五千百円−になります。

 逆に従来型老健に比べ、報酬月額で約八%、自己負担で三%程度高くなります。

 介護保険の加算報酬をみると、従来型老健同様リハビリテーション管理などに加え、みとり、特別療養費の加算が認められました。

 介護療養型医療施設に比べ、医師の配置は減りますが、看護職員の二十四時間配置を義務付け、看護、介護職員の配置は同じです。

●3千億円の圧縮期待

 これとは別に、本体施設が医療機関の場合、サテライト型の小規模な従来型老健と有料法人ホームなど特定施設を設置できます。本体施設が従来型老健の場合、サテライト型の特定施設を設置できます。医師、栄養士などが本体とサテライト施設を兼務できます。

 このほか、融資や税制などの転換促進策があります。同省は、一二年度段階で介護給付費が年間一千億円増えても医療費が四千億円削減でき、差し引き三千億円圧縮できる、としています。

 しかし、病院の経営者が、もくろみ通り転換するかは不透明です。社会的入院の解消には、なお曲折が予想されます。

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