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【生活図鑑】

賃貸住宅の契約トラブル 退去時の敷金精算めぐり裁判も(No.202)

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 消費者トラブルの定番とも言える賃貸住宅の契約・解約絡みのトラブル。貸す者と借りる者という力関係も働き、泣き寝入りする人も少なくありません。賃貸住宅トラブルの現状と未然防止のために貸主、借り主双方が注意すべき点などを調べてみました。

 賃貸住宅トラブルの中で、入居時に多いのが、預かり金の返還をめぐるものです。住宅を探している時に、「物件を押さえておく必要がある」などと申込金や予約金等の名目で預かり金を求める仲介業者がいます。

●貸主本位を是正

 このような預かり金は、契約が成立しなかった際には全額返還することが、法律で定められています。

 更新時に多いのは、更新料とそれに伴う仲介業者に支払う手数料の問題です。二年ごとなどに賃貸借契約の更新手続きを行うのが一般的ですが、特約で更新料の支払いが定められている場合を除き、当然に支払わなければならない、というものではありません。

 退去時に多いトラブルは、原状回復と敷金の精算に関する問題です。貸主と借り主の話し合いがこじれ、裁判に発展するケースも珍しくありません。

 そのため、国土交通省は原状回復の費用負担のあり方などについて、妥当と考えられる一般的な基準をガイドライン(二〇〇四年二月改訂)としてまとめました。

 ガイドラインでは、原状回復の定義を、賃借人の故意や過失等による損耗・損傷を復旧することであり、借りた当時の状態に戻すことではない、と明確に示しました。

●「原状回復」で指針

 トラブルの原因で貸主本位になりがちなあいまいな部分を排除しました。いわゆる経年変化や通常の使用による損耗等の修繕費用は賃料に含まれ、退去時に敷金で精算されるべきものではないというわけです。

 通常の使用についても、具体例を挙げながら貸主と借り主の負担の考え方を明確にしました。

 ただし、注意が必要なのは、「特約」の存在です。民法の「契約自由の原則」に基づき、貸す側と借りる側双方が合意すれば、特約で通常の原状回復義務を超えた負担を借り主に課すことは有効となるのです。

 入居、退去時に契約条件や傷などを貸主立ち会いの上で確認することが大切です。

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