東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 生活図鑑 > 生活図鑑シリーズ・バックナンバー > 2008年の記事一覧 > 記事

ここから本文

【生活図鑑】

増えるかジェネリック医薬品 原則利用可能 医師の判断カギ(No.204)

写真

 ジェネリック医薬品(後発医療品)の利用を進めるため、4月から医師が処方せんに使用不可と署名しない限り、原則、利用できるようになりました。政府は割安なジェネリックの利用割合を現在の倍増にあたる30%まで高め、薬剤費の節約をめざしています。一方で薬の十分な説明などが求められています。

 ジェネリック医薬品は、特許期間(二十から二十五年ほど)の切れた薬と同じ成分、効能を持つと承認された後発品です。開発費がかからないため、先発医薬品より割安です。

 高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病で長期間、薬を服用している人は、ジェネリックの利用で年間の薬代を抑えることが可能です。例えば、糖尿病で代表的治療薬を一日二回、一年間使用した場合、新薬に比べ約五千五百円薬代を節約できる場合もあります。

●数量シェア3割目標

 しかし、二〇〇六年度でジェネリック医薬品の数量シェアは16・9%にすぎません。米国、英国、ドイツなどはすでに60%前後にも達しています。このため、政府は一二年度までに30%へ引き上げる方針です。

 日本でジェネリック医薬品が広く普及しない理由のひとつに、医師が処方せんを出す場合、先発医薬品のブランド(製品)名を記載することが多く、指定されたブランド薬以外は、処方できないことが挙げられています。

 このため、〇六年四月からジェネリックに変更してもよい場合は、医師が署名することになりました。それでも、厚生労働省の調査では、変更可とした処方せんは約17%にすぎません。

 欧米では、ジェネリックの使用に問題がある場合のみ、医師が署名することが多く、今回、日本でも同様に処方せんを変更しました。これにより、原則的にジェネリックを使用できるようになりました。

●薬剤師等の説明不可欠

 ジェネリック医薬品の普及が進まないもうひとつの理由は、情報提供不足。後発医薬品メーカーは、薬の品質などについて先発メーカー頼みです。また、高脂血症などの分野はジェネリックが多数あるのに、分野によってはほとんどないとか、安定的に薬を提供できるのかなどの不安も指摘されています。こうした点について政府は、製造元に改善を促しています。

 また、患者がジェネリックに変更しない理由として、「不安がある」や風邪など短期間の疾病では「新薬と薬代の差があまりない」などがあります。現在、保険診療に用いられる医薬品は、約一万四千点といわれ、製品名を覚えること自体、難しいのが現状です。

 ジェネリックの普及には、処方医や薬剤師による患者への十分な説明が不可欠です。

ご注文はこちらから
 

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報