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【生活図鑑】

変わる世帯分布 増え続ける無職、高齢者世帯(No.217)

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 2人以上の世帯で無職世帯(世帯主が無職)が増えています。民間企業で働く事務系、管理職などいわゆるホワイトカラーに匹敵する水準で60歳以上の世帯がほどんど。2015年を境に総世帯数は減少する一方、公的年金に依存する65歳以上の高齢者世帯は確実に増加する、との予測もあります。

 総務省の家計調査によると、世帯主が無職という世帯が、一九八六年以降右肩上がりの状態で増え続けています。

●無職世帯が約27%

 二人以上の世帯に占める無職世帯の割合は、八六年時点で官公庁職員の世帯と同水準でした。しかし、年を追うごとに増え続け、二〇〇七年には26・9%と民間企業で働く事務系職員、管理職などいわゆるホワイトカラーと同じ割合に増えました。

 〇七年時点で無職世帯の年齢別構成比は、七十歳以上が54・7%、六十−六十九歳が40・4%、五十−五十九歳が3・1%、四十九歳以下が1・8%。七十歳以上が過半数を占め、六十−六十九歳を合わせると、約95%にのぼります。

 急速に進む高齢化社会、とりわけ団塊世代が定年を迎えたことが、影響しているのかもしれません。

 無職世帯の家計収支を年齢別に〇五−〇七年の月平均でみると−。

 四十九歳以下では、実収入が約十二万五千円で生活扶助、失業給付などが40%以上を占めています。税金などの非消費支出、食費など消費支出を合わせると、実収入を大きく上回り九万六千円程度の赤字です。五十−五十九歳は、四十九歳以下と同程度の収入ですが、支出が多く、赤字は十四万六千円程度です。

 一方、六十−六十九歳では、公的年金給付が収入の79・1%、七十歳以上では88・4%を占めています。五十九歳以下に比べ収入が多く、支出を差し引いても赤字額は縮小する傾向にあります。各年代で預貯金を取り崩しています。

 将来はどうでしょうか。国立社会保障・人口問題研究所によると、総世帯数は一五年の五千六十万世帯を境に減少傾向に転じる見通しです。

●年金財政の改革急務

 その半面、世帯主が六十五歳以上の世帯は、〇五年の千三百五十五万世帯から三〇年には一・四倍の千九百三万世帯に増加。七十五歳以上の世帯は、五百五十四万世帯から約二倍の千百十万世帯に急増する見通しです。

 政府は、六十五歳までの雇用確保に加え、七十歳以上でも働けるように企業に呼びかけていますが、現実は厳しいようです。公的年金で暮らす無職の高齢者が今後急速に増える見通しで、財政負担はさらに膨らみます。

 無職・高齢者世帯の増加に対応するには、財源の手当てを中心に、年金財政などの抜本的見直し、改革が急がれます。

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