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【生活図鑑】

未公開株トラブル(No.224)  素人は手を出さずが「得策」

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 新規上場株の初値が、売り出し価格などを大きく上回るケースがあり、上場前の未公開株取得に魅力を感じる人が多いようです。だが、株取引にはリスクはつきもの。素人が巻き込まれる未公開株のトラブルは後を絶ちません。

 未公開株とは、証券取引所や店頭に上場されていない株式のことです。新規上場(株式公開)後の初値が、公募、売り出し価格を大きく上回るケースもあり、「未公開株をもてば、もうかる」と利殖への期待感を強める人も多いようです。

 こうした一獲千金をもくろむ「利殖願望」が、犯罪者に付け込むすきを与えているのです。

●うまい話ほど危険

 未公開株購入の勧誘は、大半がコンサルタント会社や情報提供会社を名乗り、証券会社ではない業者です。勧誘方法は、突然の電話やダイレクトメール。自宅を訪ねて来ることもあります。

 「上場間近」「上場後、確実に二−三倍になる」「あなただけに特別に譲渡します」などと言葉巧みなセールストークで接近し、契約を迫ってきます。うまい話に心揺れる人も少なくないでしょう。しかし、これらは基本的に違法業者による勧誘なのです。

 営業としての株取引を行えるのは、金融商品取引法に基づき認可・登録を受けた証券会社だけ。

 しかも、日本証券業協会の自主ルールで、未公開株の勧誘は原則禁止となっています。正当に購入する方法は、特別なケースを除き未公開株の発行会社から直接買う、ということになります。未公開株は譲渡制限がある場合が多く、一般に出回ることはないと考えた方がいいでしょう。

 譲渡制限があれば、発行会社の取締役会で承認されない限り、仮に株式を取得しても名義変更はできません。株主として認められないのです。見ず知らずの業者等から簡単に入手できるようなものではありません。

●法外な解約料請求も

 このような背景を知らずに購入し、後でトラブルに巻き込まれるリスクが高いようです。

 上場の予定が度々延期されたり、そもそも上場の予定さえなかったという例も珍しくありません。解約を申し出たら、解約料が購入額の五割かかるといわれたケースもあります。株券が届けられず、業者との連絡も取れなくなるなど虚偽の説明・勧誘や詐欺による被害も少なくありません。

 未公開株を含む証券や商品相場、分譲マンションなどを材料に「値上がり確実。必ずもうかる」などと強調して契約させる悪質な利殖商法。二〇〇七年の資産形成事犯の被害者数は三万人を超え、被害額は八百億円以上です。

 うまい話には、「うら」があることを肝に銘じることが大切です。

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