東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 生活図鑑 > 生活図鑑シリーズ・バックナンバー > 2008年の記事一覧 > 記事

ここから本文

【生活図鑑】

主要国の育児休業制度(No.233) EUは制度充実、仕事と育児両立

写真

 育児と仕事の両立は主要国でも課題です。日本は育児休業制度があるものの、十分に効果をあげているとは言えません。欧州連合(EU)では、育児休業の充実から、さらに育児と仕事を両立させる制度の支援を強めています。

 内閣府の調査によると、日本では産前・産後の休暇と育児休業制度を利用した人の割合が少ない一方、スウェーデン、フランス、米国では産前・産後休暇、育児休業制度を利用した人の割合が高くなっています。とくにスウェーデンでは、休業制度の充実と取得割合の高さが特徴です。

 この背景には、主要国の制度の違いなどがあります。

 日本では育児支援の制度として、出産休暇が産前六週間、産後八週間認められています。育児休暇は子どもが一歳に達する(誕生日の前日)まで、保育所に入所できないなどの理由があれば、一歳半まで法律で認められています。公務員は三歳に達するまで認められています。

 米国は、出産、育児休暇として特別な制度は設けていません。ただ、家族、本人の傷病などを理由にした休暇(FMLA休暇)が、年間で最大十二週間認められています。

 FMLA休暇として認められるのは傷病のほか、産休、出産から一年以内の育児休暇です。育児関連休暇もこの中で取得しますが、休暇中政府からの給付はなく、賃金が支払われないケースも多くなっています。

●休暇取得3カ月が義務

 EUでは、育児休業制度について加盟国に、子どもが八歳になるまでの間に、育児を目的とした休暇を最低三カ月取得させることを義務として定めています。

 出産休暇では、通常十四週から十六週間の休暇が認められ、出産休暇を取得する女性の解雇は許されず、給与(各国によって額、割合が決められる)も保証されます。チェコやスロバキアでは二十八週間の出産休暇を設けています。

 育児休暇については、男女とも認められる権利として保障しなければならないとしています。期間は一部の国を除き、子が三歳までの国が多くなっています。オランダでは八歳まで取得することができます。

 育児休暇中は、解雇されず、給与の支払いについては加盟国等の制度に任されていますが、復帰後は休業前と同じか、同種の職に就くことが決められています。

●立ち遅れ目立つ日本

 スウェーデン、フランス、ドイツ、英国などでは、出産後も仕事と子育ての両立ができるように、短時間勤務制度が充実しています。

 一方、日本では、雇用主に対し短時間勤務制度、所定外労働の免除やフレックスタイムなどのいずれかを行う義務を課しているだけです。職場に短時間勤務制度があるとは限りません。子育てしながら仕事を継続できない人も多く、退職を余儀なくされています。

 このため、日本でも子育てと仕事の両立ができる制度改正などが検討されています。

ご注文はこちらから
 

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報