東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 生活図鑑 > 生活図鑑シリーズ・バックナンバー > 2009年の記事一覧 > 記事

ここから本文

【生活図鑑】

自動二輪車の人気と問題点(No.248) 普及の影に深刻な駐車場不足

写真

 2008年は、ガソリン価格の高騰、世界同時不況の影響で「四輪車離れ」が加速しました。その一方、ビッグスクーターなど自動二輪車の販売、保有台数は着実に増加しています。燃費の良さ、維持費の安さから人気を集めており、ツーリングを楽しむ中高年ライダーも珍しくありませんが、駐車場不足が大きな問題になっています。

 道路交通法では二輪車について、排気量五〇cc以下を原動機付き自転車「原付き」、それ以上を「自動二輪車」と区分しています。道路運送車両法では、五〇cc以下を原付き第一種、五一−一二五ccを原付き第二種、一二六−二五〇ccを軽二輪(二輪の軽自動車)、二五一cc以上のものは小型二輪(二輪の小型自動車)と区分しています。

 この数年、自動二輪車保有台数は着実に増加しています。新車販売台数でみると、二〇〇八年の小型二輪車は前年比24%増。軽二輪車は減少しましたが、中古車販売台数は増加。原付き第二種に区分される二輪車も前年比20%増でした。

●燃費や維持費が魅力

 主な増加要因として、燃費の良さと維持費の安さが挙げられています。さらに、道交法の改正も追い風でした。〇五年四月には条件付きながら高速道路の二人乗りが解禁され、同年六月からはAT(オートマチックトランスミッション)二輪車限定免許がスタートしたからです。中高年ライダーの増加も見逃せません。日本自動車工業会(自工会)の〇七年度二輪車市場動向調査によると、二輪車ユーザーの平均年齢は四五・八歳で、〇一年度調査時の三八・五歳から大きく上昇しています。

●事故死者数は微増

 不景気の折、車からの乗り換えも予想され、自動二輪車の増加傾向はまだ続きそうですが、交通事故という危険と隣り合わせです。交通事故死者数は、全体でこの八年間着実に減り続けています。しかし、自動二輪車乗車中の死亡事故は、減少傾向が鈍化。〇八年には前年比八人増と、ついに増加に転じました。

 〇八年の死者数を年齢別に見ると、十六歳から二十四歳の若者が三割以上を占めていますが、四十歳から六十四歳は前年より増えています。加齢による心身の衰えに伴う反応や判断の遅れは、事故につながりやすいのです。

 また自動二輪車は、事故による致死率(死傷者に占める死者の割合)が際立って高くなっています。車と違い身体がむき出しの自動二輪車では命は自分で守るしかありません。ヘルメットの正しい着用はもちろんのこと、エアバッグジャケットやプロテクターなどの着用が必要です。

 また駐車場不足も問題です。〇六年六月から始まった民間の駐車監視員制度の導入後、原付きも含む二輪車の駐車違反取り締まり件数が激増しました。その理由は自動二輪車に対応した駐車場不足です。政府は、二輪車駐車場の整備に向け駐車場法と道路法施行令を改正しましたが、地方自治体の財政難等でほとんど進んでいません。自転車駐車場も大半が原付き以外の「バイクお断り」というのが現状です。

 駐車違反を減らすためにも、駐車場の整備など早急な対策が必要です。

ご注文はこちらから
 

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報