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【生活図鑑】

バスの車内事故に注意(No.253) 負傷者の過半数が65歳以上

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 住民の日常生活を支える公共交通機関のひとつであるバス。住民や社会のニーズに応えた「人に優しいバス」や「低公害バス」も着々と増えています。その一方で、ここ数年高齢者を中心に増えているバス車内での事故が問題となっています。

 バスの事故は、二〇〇〇年に三千件を突破しました。その後は、多少の増減はあるものの毎年三千五百件以上発生しています。

 バス事故と聞くと、歩行者や一般の乗用車等との交通事故を想像しがちです。しかし、意外と多いのが、その約三割を占める車内で発生した事故です。

 バスの車内事故は〇六年に過去最多の千二百八十六件を記録しました。その負傷者の多くは高齢者で、六十五歳以上が七百九十四人と過半数を占め、重傷者に限れば百二十六人中百人と約八割を六十五歳以上が占めています。とくに、この高齢負傷者の八割以上が女性です。

●発進時の転倒に注意

 車内事故時のバスの状況を見ると、〇六年では「発進時」が四百二十四件と最も多く、二番目の「急停止時」の二百三十五件を大きく上回っていました。

 発進時に着席できなかった高齢者が、つり革や握り棒につかまっていないと身体を支えきれません。床に転倒したり、手すりなどにぶつかったりして負傷することも珍しくないようです。

 また、降車に時間がかかる高齢者が、周囲に迷惑をかけまいとバス停に到着するよりも数秒早く立ち上がったため、バスの減速時に身体のバランスを崩して転倒するケースもあります。

 レールの上を走る電車と違いバスは、他車の行動や道路状況等によっての速度変化も大きく、当然、乗客への負荷も大きくなります。もちろん、急ブレーキをかけざるを得ないケースもあります。バス事業者による事故防止の努力も求められますが、乗客自らの事故に対する注意も必要です。

●着席かつり革利用を

 では、どのようにすれば事故を防げるのでしょうか?

 乗車したら、座席が空いている場合は必ず着席すること。負傷の多くが立っている乗客が床に転倒したものです。座席が埋まっている場合はつり革や握り棒、手すりに必ずつかまること。バッグや買い物袋などで両手がふさがっている人を見かけますが、バスの車内では非常に危険です。必ず片手を空けるようにしましょう。

 当然ですが、走行中は席を立ったり、車内を移動したりしないことも心掛けましょう。赤信号や右左折待ちなどで一時停止している間に、降車口に近い席に移動しようと立ち上がる人も見受けられます。その瞬間に、バスが発進して転倒し、けがをした人も少なくありません。

●停止してから降りる

 また、路線バスにはシートベルトがないため、急停止時に前の座席の背で顔や胸等を強打する危険性もあります。もしものときに備え、前席背部に設置された手すりを握ることも大切です。そして、降りる際はバスが完全に停止してから席を立ち、降車口に向かいましょう。

 慌てることなく、ゆとりを持った乗り降りを常に心掛けることが大切です。

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