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【生活図鑑】

雇用保険 改正のポイント(No.255) 派遣など非正規労働者を救済

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 今国会で雇用保険法が改正され、3月31日から施行されました。世界的な経済不況によって派遣労働者など非正規労働者の雇用状況が急速に悪化していますが、失業した労働者のセーフティネットのはずの雇用保険が十分でなかったためです。今回の改正のポイントをお伝えします。

 失業すると雇用保険から失業給付が出ます。手当を受けながら再就職先を探す、というセーフティーネット(安全網)です。しかし手当を受けるには雇用保険に加入し、一定期間保険料を支払っていることが必要です。

 大半の労働者は雇用保険に入っていますが、雇用期間(雇用見込み期間)や労働時間が短いなどの理由から、派遣労働者、期間工、短時間パートなど非正規労働者は入っていない人も少なくありません。

 このため、昨今の急激な景気悪化によって失業を余儀なくされ、何の保障もなく放り出されてしまう労働者が相次いでいます。

 今回の雇用保険法改正はこうした非正規労働者を救済するのが最大のポイントです。

●半年で雇用保険加入

 まず雇用保険への加入条件が「一年以上の雇用見込み」から「半年以上の雇用見込み」に緩和されました。この結果、厚生労働省によれば百四十八万人が新たに加入できるようになりました。

 さらに非正規労働者が雇い止めで失業した場合、従来なら一年以上加入して保険料を払っていないと失業給付を受けられなかったのが、「半年以上払えばいい」に緩和されました。三年間は解雇や会社の倒産などで失業したケースと同じ扱いになります。

 さらに、四十五歳未満や雇用情勢が厳しい地域(北海道や東北各県、石川、長野、福岡県など)で再就職が困難と公共職業安定所長が認めた場合には、給付日数が六十日延長されます。これは三年間の時限措置です。

 派遣労働者の場合、従来は三カ月契約で更新二回、計九カ月の雇用期間の見込みなら、雇用保険に加入できませんでした。これが、加入できるようになりました。また、半年以上保険料を支払ってから雇い止めになり、次の派遣先が見つからず失業した場合、手当が支給されます。

 ただ、条件が緩和されたのは半年以上の雇用見込みのある労働者だけで、半年未満の人は含まれません。そうした労働者はまだ三百四十四万人もいると推計されます。また、パートなど労働時間が週二十時間未満の短時間労働者三百八十四万人も対象外です。

●保険料も引き下げ

 このほか、法改正では▽失業後、早期に再就職した場合に支給される「再就職手当」が増額される▽雇用保険料率(一般の事業)を1・5%から1・1%に引き下げる。この結果、労働者の支払い部分が賃金総額の0・6%から0・4%に(二〇〇九年度のみ)−などが決まりました。

 不明な点は最寄りのハローワークまで問い合わせてください。

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