東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 生活図鑑 > 生活図鑑シリーズ・バックナンバー > 2009年の記事一覧 > 記事

ここから本文

【生活図鑑】

高校の授業料負担(No.262) 都道府県立高 10人に1人減免

写真

不況で世帯収入が減る中、授業料の減免を受けたり、滞納・中退するケースが増えました。中学卒業者のほぼ全員が高校に進む今、公的な就学支援の拡充が必要です。

 文部科学省によると、二〇〇八年度の授業料(全日制)の平均年額は都道府県立高校で十一万九千二十八円、私立高校で三十五万二千五百七十七円でした。都道府県立で月額約一万円、私立で約三万円です。低収入で支払えない場合、都道府県立高校では全校で減免が行われ、私立高校では減免の実施校に公的な補助が行われています。

 同省の調査では、都道府県立高校(全日制、定時制、通信制、〇七年度約二百三十二万人)の減免率は〇七年度に9・7%と、十年間で三倍近くになりました。生徒十人に一人の割合です。都道府県別では鳥取が20・8%でトップで大阪、福岡、京都、東京と続きます。

●私立の滞納は3倍増

 私立高校でも〇七年度は15・5%が減免を受けました。また、日本私立中学高等学校連合会が全国の私立高校千三百二十一校を対象に行った調査によると、昨年末時点の授業料の滞納者数は回答校の全生徒数(九十一万三千八百三十人)の2・7%(二万四千四百九十人)と、〇七年度末の0・9%(九十一万四千六十七人中、七千八百二十七人)から、九カ月で三倍に急増しました。

 このほか全国私立学校教職員組合連合によると〇八年度に経済的理由で私立高校を中退した生徒は0・2%で、十年前の0・13%から増加しました。千人規模の高校で年間二人が学費を理由に中退した計算になります。

●低所得世帯を直撃

 背景にあるのは不況です。厚生労働省の国民生活基礎調査によると、〇七年の一世帯あたりの平均所得は五百五十六万二千円と十九年ぶりの低水準でした。

 また日本政策金融公庫の昨年の調査で勤務者世帯の年収に占める教育費(授業料、塾代などの総額)の割合をみると、二百万〜四百万円の世帯で半分以上、四百万〜六百万円の世帯で約三分の一と低所得ほど負担が重くなりました。不況が家計を直撃しています。

 国は有識者懇談会を設け、教育費の負担軽減策の検討を始めました。学びたいという若い芽が摘み取られないよう、公的な就学支援の拡充が求められています。

ご注文はこちらから
 

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報