東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 生活図鑑 > 生活図鑑シリーズ・バックナンバー > 2009年の記事一覧 > 記事

ここから本文

【生活図鑑】

後部座席のシートベルト(No.263) 未着用は全席への加害性も

写真

 後部座席でシートベルト着用が義務化されて1年になります。しかし、「後部座席は安全だから」と着用しない人も少なくありません。後部座席で未着用の場合の問題点を挙げてみました。

 二〇〇八年六月一日施行の改正道路交通法により、後部座席を含めた全席のシートベルト着用が義務化されました。

●着用率一般道30%

 警察庁と日本自動車連盟(JAF)が合同で毎年十月に行っている『シートベルト着用状況全国調査』によれば、後部座席は義務化によりアップした〇八年でも高速道等で約60%、一般道で約30%でした。

 運転席の着用率が95%以上なのに比べ、決して高いとはいえない数字です。なかでも、違反の対象は当面、高速道路等のみということもあり、一般道での着用率の低さが目立ちます。

 目の前に柔らかそうな前席の背もたれがあることなどから、後部座席は安全だと思っている人が少なくないようです。

 しかし、事故が起きれば、シートベルト着用の有無により、致死率や死亡重傷率などが大きく変わってきます。未着用の場合の致死率を着用時と比較すると、運転席は約四十二倍、後部座席も約三倍にアップします。

●車外放出率7倍

 さらに、シートベルト未着用の身体は、車外へ放出される危険も増します。後部座席で未着用の場合、着用時に比べ、約七倍も車外へ放出されていました。アスファルトなどにたたきつけられると、確実に致死率はアップしますし、他車を巻き込んだ多重事故への発展も十分考えられます。

 また、後部座席でシートベルトを未着用だったため飛ばされた身体が、前席にいる人の被害を増大させることも見落としてはなりません。後席乗員によって後ろから押しつぶされたシートとエアバッグの間に挟まれた運転者が死亡したり、後席乗員の頭部がぶつかって重傷を負うこともあります。

 〇六年に自動車事故対策機構が行った実験では、後席乗員のシートベルト未着用時の前席乗員の頭部重傷確率は、着用時の約五十一倍という結果が出ています。

 シートベルト着用の有無が、被害の大小に直結することは明らかです。法律や義務などの問題ではなく、自らの命、家族や友人などの命の問題であると考え、シートベルトを正しく着用することが必要です。

ご注文はこちらから
 

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報