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【生活図鑑】

資格あるのに無年金(No.269) カラ期間 女性は特に確認を

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 年金を受給するための25年の資格期間があるにもかかわらず、そのことを知らずに無年金のままである人が単純推計で約3万にも及ぶことが、社会保険庁の実態調査で分かりました。とくに、合算対象期間(カラ期間)を知らずに無年金となっていた人が多くいました。あなたは3万人に該当していませんか?カラ期間の主な例を中心にまとめました。

 社会保険庁は、年金記録(二〇〇七年十二月時点)から、六十歳以上(〇九年四月時点で六十二歳以上)の老齢基礎年金を受給していない(無年金)人の実態調査をしました。聴取できた六百八十五人のうち、受給資格期間を満たしていた人は九十四人、約13・7%もいました。

 このうち、受給資格期間を満たすことを知らなかったのは三十二人、4・7%でした。六十歳以上の無年金者は推計で約七十三万人とされ、単純に計算すると受給資格期間があるのに、それを知らずに無年金になっている人は、約三万人にも及ぶとされています。

●旧国民年金に注意

 受給資格期間を満たしていることが分からなかったのは、社会保険事務所などでの年金相談で、資格を満たさないと言われたなど、社保庁のミスもありました。

 しかし、最も多いのはカラ期間を知らなかったことでした。カラ期間は、度重なる年金制度の改正で、加入漏れを余儀なくされた人などを受給資格期間に計算するものです。カラ期間は受給資格期間に計算されても、保険料納付済み期間や免除期間と違い、年金額には反映されません。

 では、知っておかなければならないカラ期間をみてみましょう。実態調査で見逃しが多かったカラ期間は、基礎年金制度発足以前、国民年金が旧制度で任意加入だった一九六一(昭和三十六)年四月から八六(昭和六十一)年三月までです。

 この期間に厚生年金、共済組合など被用者年金の加入者の配偶者で旧国民年金に任意加入しなかった人が対象になります。現在の基礎年金制度でいうと、第三号被保険者などに該当する女性になります。当時は、加入する義務はなく、専業主婦の約30%が旧国民年金に加入していませんでした。

 こうした任意加入しなかった専業主婦らが不利益を被らないためにカラ期間として救済しています。しかし、度重なる年金制度の変更とそれにともなう周知が徹底しなかったため、カラ期間で受給資格を満たすと理解していない人が、かなりの数にのぼる可能性も出ています。

●脱退手当受給者も

 次に、六一年三月以前に会社などに勤め、厚生年金などに加入していたものの退社時に脱退手当金を受け取った人の例も挙がっています。女性に多く、結婚などで退職する際に脱退手当金を受け取った記憶のある人は再度、チェックが必要です。

 このほか、厚生年金、共済組合の加入者で二十歳未満、六十歳以降の期間や、学生で国民年金が任意加入の時代(九一年三月まで)や、海外に居住していた期間などがカラ期間になります。

 社保庁では「カラ期間について心当たりのある人は社会保険事務所などで相談してほしい」としています。

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