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【生活図鑑】

高額医療・高額介護合算療養費制度(No.283) 年単位で長期の負担 さらに軽減

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 医療と介護でかかった費用のうち、自己負担限度を超えた分について払い戻される「高額医療・高額介護合算療養費制度」の申請が始まりました。これまで、医療、介護で自己負担を軽減する基準は月単位でした。これでは医療と介護ををともに受けている世帯では、負担が重いままのケースもありました。負担を軽くするため、年単位で払い戻しを受けられるのが合算制度です。ただ制度はよく知られていません。そのしくみは?

 高額医療・高額介護合算制度は、公的な医療保険と介護保険による自己負担の合計額が高額になった場合に払い戻しを受けられる制度です。

 従来、国民健康保険などの公的な医療保険には、「高額療養費制度」があり、月単位で自己負担に限度額が設けられています。例えば、入院などで百万円の医療費がかかった場合、七十五歳以上で市町村民税非課税の世帯なら、窓口負担は一割なので負担は十万円です。

 この負担を軽減するため、療養費制度によって、自己負担限度額が決められています。例の世帯なら限度額は月二万四千六百円です。限度額を超える七万五千四百円が患者に払い戻されます。

 介護保険にも、介護サービス利用時に月単位の自己負担限度額があります。「高額介護サービス費制度」で、自己負担限度額を超える分について払い戻されます。

 月単位の療養費制度があるものの、高齢者など医療と介護の負担が長期間にわたり重複して生じると、月単位で見ているだけでは、世帯の負担は重いままのケースもありました。

●今回は16カ月分

 そこで、医療・介護を合わせた世帯での負担額に年単位での限度額を設け、さらなる負担軽減を図るのが高額医療・高額介護合算制度です。

 図のように、七十五歳以上の夫婦世帯で、夫は医療、妻は介護でそれぞれ負担が年間三十万円、合計六十万円かかったとします。合算制度により、年間の世帯限度額は三十一万円で済みます。申請により六十万円から三十一万円を差し引いた二十九万円が戻ってきます。

 合算制度では、八月から翌年七月までの自己負担分が年単位の負担限度額を超えると、申請すれば超えた分が払い戻されます。今年の申請分は、例外的に二〇〇八年四月から〇九年七月までの十六カ月分が対象です。

 ここでいう自己負担額は、世帯で合計した自己負担額です。世帯は、同じ医療保険に加入している家族を単位に見ます。夫は健康保険、妻は国民健康保険などと異なる夫婦は別世帯とされ、夫婦の自己負担を合計できません。また、入院時に支払う食費代など自己負担に含めることができないものもあります。

●忘れず手続きを

 自己負担が限度額を超えていても、申請手続きをしなければ払い戻されません。制度の内容や申請手続きは複雑で、簡素化も望まれます。払い戻しの条件に当てはまる場合は確実に手続きをしたいものです。

 合算制度について、よく知らない人も多くいます。制度や手続きで分からないことがあれば、医療保険や介護保険を運営している市区町村、健康保険組合などに尋ねてください。

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