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【生活図鑑】

共同募金の現状(No.285) 続く減少傾向 問われる促進策

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 毎年10月から12月末に行われる共同募金の実績額が減少を続けています。戦後に始まり、地域福祉の推進が目的とされています。しかし都市部を中心に地域社会への帰属意識の低下が進む中、そのあり方が問われています。

 共同募金の実施主体は都道府県単位で組織された「共同募金会」です。各会をまとめる中央共同募金会によると、全国の募金実績額は、一九九〇年代半ばまではバブル景気などを背景に増加しました。しかし九五年度の約二百六十五億八千万円をピークに減り始め、二〇〇八年度は約二百八億七千万円でした。

●市町村合併の影響も

 減少の理由として、同会は▽自治会加入率の低下で地域ボランティアが各世帯を訪問する戸別募金が減った▽不況で企業からの寄付が減った−ほか、市町村合併の影響も挙げます。募金の目安額が三百円だった市と五百円だった市が合併した場合、新市で示す目安額を低い方に合わせる場合があり、この地域の募金額が減ったという説明です。募金の目的と関係の深い生活保護率をみると九〇年代半ばから上昇していますが、募金額は逆に減少しています。

 募金方法の内訳では、戸別募金が約74%でした。都道府県別の一人当たりの募金額は島根の三百十円が最高で香川、岩手が続きます。最も低いのは大阪の百七円で次いで東京、広島です。同会は地域の結び付きの度合いが強いとされる都道府県ほど募金額が高いと分析しています。

 集まった金は各都道府県の共同募金会で集約され、地域で活動する団体などに助成されます。〇八年度の助成先は社会福祉協議会が約60%で、次いで団体・グループ(NPO法人、ボランティア団体など)、福祉施設などでした。対象者別では住民全般(福祉サービス利用に関する相談、バリアフリーマップの作製など)が約39%でした。

 経済指標では景気改善の動きはあるものの、家計レベルでは回復感が薄い状態が続いています。また都市部を中心に地域の結び付きが弱まる中、地域福祉推進を目的とした募金をどう活性化するのか−。同会は今月から携帯電話などから寄付先の都道府県を指定して募金できる「ふるさとサポート募金」を始め、特に都市部における募金の促進を開始しました。

●目的の説明と理解大切

 共同募金以外にも多様な募金活動があります。同会が行った調査によると、約半数が一年間に何らかの寄付をし、最も多いのは国内の災害救援でした。募金は善意に基づいて誰もが参加できますが、目的や使途について明確な説明が必要です。寄付する人も説明を十分理解し、納得してから寄付する姿勢が大切です。

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