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【生活図鑑】

医療費控除(No.293) 支払い10万円を超えれば還付

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所得税の確定申告の時期になりました。年末調整した会社員も無関係ではありません。支払った医療費の額によっては申告すると、所得税が還付されることもあります。確定申告で行う「医療費控除」を取り上げます。

 確定申告は毎年一月から十二月までに得た一年間の所得、税額を確定するために行います。

 会社員の場合、「年末調整されていて確定申告は自営業者が行うもの」と考えがちです。しかし、医療費の控除を行うには確定申告が必要です。

●家族全員合わせて

 医療費を支払った人は「税金の負担能力が低下している」とされます。一年間に支払った医療費の合計額が十万円(所得が二百万円未満なら所得の5%)を超えると、二百万円を上限に超えた金額分を所得から差し引くことができます。納税者本人の医療費だけでなく、生計を一にする配偶者や親族のために支払った分も合計できます。保険などからの給付金は差し引きます。

 例えば、家族全員が一年間に支払った医療費が三十万円だった場合、十万円を差し引いた二十万円が所得控除されます。ただし、税金が二十万円減るわけではありません。所得税額は、所得額に税率を掛けて求めます。医療費控除は所得から差し引くので、所得が二十万円控除されると、税率20%の人なら税金は四万円負担が軽くなるしくみです。所得税額以上には還付されません。

●領収証の保管必要

 医療費控除の対象はどのようなものでしょうか? 病院に行かずに薬局で購入した医薬品や入院時の食事代、入院・通院のための交通費など、対象になるものはさまざまです。公的介護保険で受けた訪問看護サービスの自己負担など、一見して医療費とは無関係にみえるものも対象です。

 一方、予防注射の費用や入院時に個室などを希望したときの差額ベッド代などは対象外です。また、人間ドックの費用のように、基本的には対象外であるものの、大きな病気が見つかって治療を受けることになると控除対象になるなど、状況により対応が分かれるものもあります。

 医療費の領収証は保管しておく必要があります。通院などで利用した電車・バス代など、領収証の残らないものは、メモなどによる自己申告になります。

 申告し忘れた分は、五年間ならさかのぼって還付を受けることができます。所得税の確定申告で医療費控除をすると、住民税の負担も軽減されます。分からないことは税務署に尋ねるなど、確定申告を前に準備を整えたいものです。

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