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【生活図鑑】

診療報酬・患者に分かりやすく(No.303) 病院と診療所の再診料690円に統一

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 4月から医療機関にかかった場合の支払額が変わりました。変更の狙いは、患者に分かりやすく納得でき、生活の質に配慮した医療の実現です。このため病院と診療所の再診料を統一し、診療報酬の明細書の発行なども義務化しました。

 外来で医療機関にかかると、初診時には初診料を、二回目以降の診療時には再診料を一回ごとに支払います。初診・再診料は問診などの基本的な診察、簡単な検査・処置などが含まれているとされ、基本診療料とも呼ばれます。

 もともと、初診・再診料は病院、診療所とも同じでした。しかし、診療所は外来、病院は入院を重視する評価から、診療所の再診料が一九八五年に、初診料が九二年にそれぞれ引き上げられ、病院よりも高い診療報酬になりました。

 しかし、患者からみれば、病院よりも診療所の方が初診、再診料の支払額が高いのは、いまひとつ分かりにくいとの声がありました。そこで、初診の手間は病院、診療所で変わらないとの考えから、二〇〇六年に初診料が統一され二千七百円になりました。

 再診料については、病院(二百床未満)で六百円、診療所で七百十円と大きな差がありました。一〇年度の改定では、再診料の統一を求める医療保険機関などの支払い側と、これに反対する診療側の意見が対立。最終的に患者の分かりやすさから、六百九十円で統一することになりました。

●加算のあり方検討課題

 再診時に、外来管理加算がかかる場合があります。といっても、患者にはよく理解されていません。従来の厚生労働省説明では、「一定の処置や検査などを必要としない患者に、それらの行為を行わず計画的に医学管理を行った場合、再診料に加算(一回五百二十円)されるもの」です。

 大まかに言えば問診だけで、処置など行わないときに加算されます。以前は、薬だけを処方する「お薬受診」でも加算されたため、患者にとって分かりにくいと指摘されていました。このため、〇八年度改定で、医師が患者に病状などを懇切・丁寧に説明する場合に加算できるとし、説明時間を五分以上とする「五分ルール」を決めました。

 しかし、丁寧な説明をしない医師がいるとは思えません。医療関係者も、五分ルールは必要ないと撤廃を主張、一〇年度から廃止になりました。ただ、お薬受診などでは加算されず、懇切・丁寧に説明するとの基本は残しました。

 それでも、厚労相の諮問機関である中央社会保険医療協議会では、再診料との関係で患者に分かりにくいことに変わりないとの意見も強く、加算のあり方を含め今後、検討していきます。

 患者からの休日・夜間の問い合わせや受診などに対応した診療所には再診時に三十円増額する仕組みができました。

 簡単に言えば、二十四時間、電話などで必要な処置、または連携する医療機関への緊急搬送などに対応する仕組みを整えている診療所を評価するものです。厚労省では診療所の約30%が対象になるとみています。

●明細書発行を義務化

 領収書だけでなく、投与した薬、検査内容などを記した明細書を原則、無料で発行することが義務づけられました。明細書により、病名の告知を行っていない場合でも、明細書から分かってしまうなどの懸念もあります。それ以上に、受けた診療内容を知るのは患者の権利で、診療の理解を深めるとの考えからです。

 なお、電子請求などを行う診療所は再診料が十円増額されます。

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