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【生活図鑑】

変わる育児休業制度(No.308) パパも取れば 1歳2ヵ月までOK

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 子育てをしながら働き続けられる雇用環境を充実させるため、育児・介護休業法が改正されました。女性の育児休業取得率は90%を超えているものの、男性は低迷しています。父親の育児参加を促すため、2010年6月末から、夫婦ともに育児休業を取得すると、子が1歳2ヵ月に達するまで休業できる制度が始まります。制度はどのように変わるのでしょうか。また、女性の取得率も本当に高いのでしょうか。

 育児休業制度は一九九一年に制定されました。女性の育児休業取得率は、制度発足後は50%前後でした。その後、取得が進み、厚生労働省によると二〇〇八年には90・6%に達しています。しかし男性の取得割合は1・23%と低迷しています。

 男女ともに子育てをしながら働き続けられるよう、〇九年に育児・介護休業法が改正され、一〇年六月三十日から施行されます。改正のポイントは次の三点です。

●専業主婦の夫も取得可

 まず、夫婦ともに育児休業を取得する場合、従来、一歳(一定の要件を満たせば一歳六カ月)までだった期間を一歳二カ月(同)に達するまで延長する「パパ・ママ育休プラス」制度を設けました。休業取得期間の上限は一年間で、母親のみ産後休暇と育児休業あわせて一年間です。

 ただ、父親が育児休業を一歳の誕生日までに取得していない場合などは、育休プラスとは認められません。

 次に、妻の産後休暇中に夫が育児休業を取得した場合、夫は育児休業を再取得できることになりました。従来は、一度育児休業を取得すると、配偶者の死亡など特別な事情がなければ再取得はできませんでした。

 最後に、配偶者が専業主婦(夫)の場合、労使協定を結べば、育児休業の申し出を拒める制度を廃止しました。配偶者が専業主婦であっても、育児休業が必ず取得できるようになりました。

 また、育児休業期間中に支給される育児休業給付も四月から改正されています。従来は、月あたりの給付として育児休業基本給付金と、職場復帰六カ月後に一時金として育児休業者職場復帰給付金がありました。しかし、休業中の家計を助けるためにも、一時金を廃止し、休業期間中に満額受給できる「育児休業給付金」にしました。「休業開始時賃金日額の五割(暫定措置)×支給日数」が支給されます。

●女性も実は21%?

 厚労省の育児休業取得率の計算は、在職している人が対象です。無職の女性や妊娠で退職した人は含みません。

 調査によると、第一子を出産した女性のうち有職は約74%でした。このため、無職や退職した女性を含めた出産女性全体で見ると取得率は約67%にしかなりません。さらに、出産半年後の有職女性の割合は、出産一年前に有職であった女性の約32%にすぎません。これを考えれば、取得率は約21%と推察されます。

 国立社会保障・人口問題研究所の調査でも、育児休業を利用し、就業継続していたのは約14%にすぎません。退職した女性も含めると、女性の取得率はそれほど高くないといえます。

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