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【生活図鑑】

子育てと働き方(No.311) 短時間勤務制度、残業免除を義務化

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 子育てと仕事を両立するため、2010年6月末から働きやすい制度の義務化が始まります。育児・介護休業法の改正で、1日原則6時間の短時間勤務制度の創設や、所定外労働(残業)の免除などが企業に義務付けられました。

 子育てと就労の両立が課題になっています。とくに負担は女性にかかり、育児を理由に就労を断念する人が後を絶ちません。このため、改正育休法で、短時間勤務制度の創設と所定外労働(残業)の免除が義務化されました。

●原則6時間勤務

 短時間勤務制度は、所定労働時間を原則六時間とします。通常の一日の労働時間が八時間ではなく、七時間四十五分である場合は、短縮して五時間四十五分になります。

 六時間の勤務制度を設けた上で、労使合意により一時間から七時間のコースや隔日勤務などを設けることもできます。

 残業の免除は、労働者が請求した場合、必ず免除しなければなりません。請求は、年月日、免除期間など所定の項目を通知する必要があります。請求は一回につき一カ月以上一年以内の期間について開始の日、終了の日を明らかにし、開始一カ月前までに請求する必要があります。請求は何回でもできます。

 ここで注意が必要なのは、所定外労働時間の免除であることです。所定労働時間とは、就業規則などで労働者が労働すべき時間として定められているもので、法定時間とは違います。

 従来、時間外労働の免除は認められていますが、これは法定時間外の免除にすぎません。一カ月二十四時間、年間百五十時間を超える法定時間外労働を制限しているのです。所定外であれば、広く認められることになります。

●対象外を限定

 いずれも対象は、三歳未満の子を育てる労働者で男女を問いません。ただし(1)所定労働時間が六時間以下(2)日々雇用される−労働者は対象外になります。また、労使協定により(1)一週間のうち二日以下しか就労していない人(2)雇用期間が一年未満の人−も対象外とされます。

 さらに、短時間勤務制度では労使協定により業務の性質上、取得するのが難しい場合も対象外になります。厚生労働省の指針などによると、国際路線などの客室乗務員、流れ作業による製造業、担当する業務の労働者が著しく少ない、担当者の代わりがいない場合などが挙げられています。

 業務の性質上取得できないとした場合は、代わりにフレックスタイム制、始業・終業時刻の繰り上げ・繰り下げ、事業所内に保育施設の設置運営などのいずれかを義務付けています。

 残業免除でも、事業の正常な運営を妨げる場合は事業主は拒否できます。しかし、代替要員の配置などの努力を行ったかなど、客観的な判断を必要とします。厚労省では、単に運営上必要というだけで拒むことは許されないとしています。

 事業主には、育児休業や短時間勤務制度、残業免除を取得した労働者に、解雇や、昇進などで不利益な取り扱いをすることを禁じています。とくに、正社員から非正社員への変更の強要や、労働者が希望する期間を超えて制度を適用することなどは許されません。

 百人を超える規模の企業は一〇年六月末から、中小企業は一二年七月一日から義務付けられます。

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