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【生活図鑑】

年金入門編 複数を同時に受給できる?(No.328) 原則は1人1年金 例外もあり

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 老齢年金を受給している場合、さらに障害年金や遺族年金を受給できるのでしょうか?年金には一人一年金の原則があり、同時に受給できるものは限られています。また、年金と同時に健康保険や雇用保険などの給付を受けるのにもルールがあります。

 「いま老齢年金を受給していますが、障害年金や遺族年金もプラスして受け取れますか?」−このような質問が年金入門編掲載後、多く寄せられました。

 確かに、障害を負った場合障害年金が、受給年齢に達すると老齢年金が、それぞれ条件にあてはまれば受給できます。しかし、条件にあった年金をすべて受給できるわけではありません。

●会社員なら例外も

 公的年金には、一人一年金という原則があります。例えば、国民年金の障害基礎年金を受給中の人が六十五歳を迎えると、老齢基礎年金も受ける条件を満たします。

 しかし、障害基礎年金と老齢基礎年金は同時に受けられません。どちらかを選びます。ただ、あとで選ばなかった年金に変更もできます。

 会社員は国民年金と厚生年金に加入しているため、基礎年金と厚生年金を受給します。受給するのは原則、老齢年金なら、老齢基礎年金と老齢厚生年金といった同じ種類の年金です。

 例外もあります。六十五歳以降なら別の種類でも同時に受けられることがあります。例えば、一階部分が障害基礎年金なら、二階部分は老齢厚生年金、障害厚生年金、遺族厚生年金のいずれも可能です。

●傷病手当金は打ち切り

 社会保障給付などには公的年金を受給すると、支給されないものもあります。

 会社員などが加入する健康保険では、病気やけがで休業した場合、給与が減ると傷病手当金を受けられます。傷病手当金は三日連続して休業すると四日目から受けられ、開始から一年六カ月が受給の限度です。

 一方、障害厚生年金は病気やけがによる初診日から一年六カ月後か、その前に症状が固定して障害状態にあると認定されると受け取れます。

 傷病手当金は、障害厚生年金の受け取りが始まると打ち切られます。ただし、障害厚生年金(障害基礎年金を受けている場合は基礎年金も合算)の一日分(年金額の三百六十分の一)よりも傷病手当金が多い場合、差額を受けられます。

 このほか、六十歳代前半の老齢厚生年金を受給中の場合、雇用保険の失業給付(基本手当)の手続きをすると、老齢厚生年金は支給停止です。年金か雇用保険かを選択する必要があります。

 また、遺族年金や障害年金を受給すると、ひとり親家庭などへの児童扶養手当は受けられません。

 一方、身体障害者手帳などを持つ人の公共交通機関の割引といった福祉サービスは、障害年金を受給できる場合も受けられます。

 労働災害で障害を負ったり亡くなった場合、公的年金の障害年金や遺族年金のほかに労災保険の障害年金や遺族年金も受けられます。ただし、労災保険から受け取れる年金額は、調整(減額)された金額になります。

 制作・生活図鑑担当

 編集・亀岡秀人

 デザイン・川端乙大

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