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【生活図鑑】

マンション管理(No.332) 委任状などの取り扱い明確化へ

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 高齢化や賃貸化が進むなかでマンション管理への無関心が広がっています。白紙委任状が多数を占めるなど、総会の形骸化が問題になっています。このため、委任状の取り扱いの明確化など総会の適正化をめざし、マンションの標準管理規約の見直しが進んでいます。

 マンションは二〇〇九年末で五百六十万戸に達しています。一九九〇年代には管理組合が管理会社を変更するなどマンション管理への関心も高くなりました。

 ところが、マンションの住人の高齢化や賃貸化が進み、さまざまな問題も浮上しています。マンションも登場してから三十年以上経過し、世帯主も六十歳以上が約40%を占めています。

●白紙でトラブル

 とくに、管理組合の総会に出席せず、白紙委任状で済ますケースも多くあります。国土交通省が行ったマンション総合調査(〇八年)では、総会への出席率は委任状なども含めると平均80・3%だったものの、委任状などを除いた実際の出席者は平均34・1%にすぎませんでした。

 白紙委任状についてはその取り扱いをめぐりトラブルになるケースもあります。白紙委任したため、自らの意思と逆のことが決められたというほか、管理組合内のチェックが働かず、理事会と管理会社ぐるみの不正が問題になったケースもありました。

 また、管理組合役員のなり手がないなどの無関心が広がってきました。役員就任についての意識調査では、積極的に引き受けるのは20・5%にすぎず、順番が回ってきたらなど消極的に引き受けるのが約57%で、引き受けないのも6・6%ありました。引き受けない理由は高齢化と仕事が忙しいなどでした。

 こうした現状を踏まえ、国交省はマンションの管理規約の標準モデル(ひな型)となる標準管理規約を改正することにしました。

 改正として挙がっているのは、次のようなものです。いずれも標準管理規約の注釈などに追加する考えです。

 問題の多い白紙委任状については、無効にすれば出席定員数に達せず、総会が成立しないことも考えられるため、委任状に「代理人を記載しない場合は議長に一任したものとみなす」などを記載する案が出ています。

 同様に、賛否のない議決権行使書については、「棄権」として取り扱うことが望ましいなどとすることが検討されています。

●役員の条件緩和

 役員については、居住しているという条件を緩和し、居住していなくてもマンション管理の専門家や、賃借人などについても認めます。役員報酬の明確化なども定める方向です。

 国交省では、国民から意見を聞くパブリックコメントを経て、一〇年中に標準規約をまとめる方針です。

 制作・生活図鑑担当

 編集・亀岡秀人

 デザイン・佐藤圭美

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