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【生活図鑑】

親を扶養家族にするには?(No.338) 別居でも条件を満たせば子の扶養に

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 郷里で暮らす親を扶養家族(扶養親族)にしたい。高齢化が進むなか、会社員である子がこう考えることも少なくありません。扶養家族になれば、所得税の負担が軽くなる扶養控除を子が受けられるほか、親は子の健康保険に加入します。しかし、別居でも扶養に入れられるのでしょうか?また、税と健康保険では扶養基準はどう違うのでしょうか。

 所得税には扶養控除があり、控除を受けると課税所得が減る結果、所得税の負担が軽くなります。控除を受けるには、一定の親族が納税者と「生計を一にしている」ことや、所得額などの条件があります。

 また、会社員などが加入する健康保険には「被扶養者」制度があります。被扶養者自身は保険料の負担が不要です。会社員(被保険者)に「生計を維持されている」ことが条件です。

 生計「一」や「維持」というと、同居のみが対象のように思えます。しかし、別居でも問題ありません。ただし、それぞれ条件があります。

●「生計を一にする」とは

 所得税でいう「生計を一にする」とは、必ずしも同居している必要はありません。勤務地などの都合で親と別居していて帰省を繰り返している場合や、常に生活費、療養費などの仕送りがある場合には、「生計を一にする」ことになります。

 また、親と同居していれば、明らかにお互いが独立した生活を送っている場合を除いて、これらの親族は「生計を一にする」と認められます。

 扶養控除の対象になるのは、親が所得三十八万円以下の場合です。老齢年金のみの収入なら、年金額から公的年金等控除を差し引いた所得が三十八万円以下なら条件を満たすわけです。

 六十歳代前半の親なら、老齢年金の年金額百八万円以下、六十五歳以上なら百五十八万円以下の場合、対象になります。

●健康保険は年収がカギ

 健康保険の「生計を維持」は、被扶養者にしたい親の年収が原則百三十万円未満であることが大前提です。

 なおかつ、別居している場合は、仕送り額が親の年収を上回っている必要があります。親と同居している場合は、子の年収が親の倍以上なければ、扶養にできません。親と別居なら仕送り額、同居なら年収が重要になってきます。

 扶養できる親についても別居、同居で違います。別居している場合は自分の親しか健康保険上の扶養にできません。一方、同居の場合は、自分の親に加え、配偶者の親も年収条件などを満たせば扶養とすることができます。

 また、子が共働き世帯の場合、どちらの扶養にするかも悩みます。健康保険では一般には、年収の高い人が親を扶養にすることとなっています。

 ただし、協会けんぽをはじめ規則によって、独自の扶養基準を設けている場合もあります。

 ちなみに国民健康保険では、世帯単位で見ており、健康保険組合などの扶養の基準と違っています。また、後期高齢者医療制度では、七十五歳以上は同制度に加入し、子とは同じ医療制度に加入できないため、扶養にはなりません。

 所得税の扶養控除、健康保険の被扶養者とも、親に障害があれば条件が異なる場合もあります。

 所得税の照会先は税務署、健康保険の照会先は加入している制度です。

 制作・生活図鑑担当 編集・亀岡秀人

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